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U-24日本代表に大舞台での経験を凝縮。“最強メンバー”で臨む東京五輪は日本サッカーのステップアップを示す大会

東京五輪男子サッカー競技に臨むU-24日本代表の登録メンバー18名には、過去最多9名の海外組が名を連ねた。“史上最強の五輪メンバー”との呼び声も高い陣容で、照準を金メダルに合わせている。

■過去最多9名が海外組

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日本サッカー協会(JFA)は22日、五輪本大会に臨むU-24日本の登録メンバー18名とバックアップメンバー4名を発表。オーバーエイジ(OA)として6月の活動でも招集されたDF吉田麻也、DF酒井宏樹、MF遠藤航や、MF久保建英やMF堂安律、DF冨安健洋といったA代表でも輝きを放ってきた主力たちが順当に選ばれた。

新型コロナウイルスの影響により当初の2020年から1年延期となっている本大会。その影響もあってか、五輪メンバーとしては過去最多の9名が海外クラブ所属の選手となっている。

U-24の今後のスケジュールとしては、7月5日からトレーニングキャンプをスタートさせ、キリンチャレンジカップ2021で同12日にU-24ホンジュラス代表、同17日にU-24スペイン代表と対戦。そして同22日に本大会初戦のU-24南アフリカ代表戦を迎える。

しかし、全員が横並びで合宿スタートとはいかず。海外組と国内組のレギュラーシーズン開催期間の違い、国内組の中でもAFCチャンピオンズリーグ(ACL)に参戦するクラブがあるなかで、森保一監督はコンディション調整において苦労を強いられるようだ。メンバー発表会見で以下のように語った。

「海外組はオフ明けで入って、Jリーグからはずっと戦っているなかで入っています。ACLを戦っている選手はホンジュラス戦の辺りで合流するスケジュールが組まれており、一様にコンディション調整ができるかというと難しいので、リフレッシュしてもらいながら次の日に良い状態で迎えられるように、初戦に向けて現時点でベストのコンディションで臨めるようにやっていきたいと思います」

■「梅雨が明ければ視界良好」

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事前のコンディション調整の難しさに加えて、大会は中2日の過密日程のうえ、酷暑が予想される。JFAの反町康治技術委員長は「新型コロナに感染しないようにまず十分配慮してバブルの中で活動していきたいと思っています。何人かはワクチンを接種する形になっていますし、実際に打っているので、それも踏まえて準備していきたいです」と前置きしつつ、あらかじめコンディション調整を重要視した体制を整えていることを強調した。

「フィジカルコーチに松本(良一 )、矢野(由治)の2名がいますが、本大会は中2日で高温多湿の状況下で試合をしなければならないので、フィジカルコーチを2人置いているのはそこのコンディション調整の鍵になると考えての選出です」

一方で「欧州の国に比べると我々は(酷暑に)慣れているのでホームアドバンテージは生かしたいと思います」とも口にした反町氏。コンディション対策以外にも、大きな制限を受けることなく海外組を招集できたことも、スタッフが欧州クラブとの折衝を繰り返してきた賜物であることを明かし、「(森保監督の)リクエストに応えることができたことは(海外組の招集で困難が生じた北京五輪の)失敗から学べた大きな前進かなと思います」と手応えを語る。

振り返れば、日本はA代表も含めてワールドカップ(W杯)などの大舞台で、移動やコンディションといった環境面の調整が課題に指摘されることも多かった。それでも、JFAが準備する男子の大会としては、惜しくもベスト16でベルギー代表に敗れてしまったものの、2018年のロシアW杯ではローテーションに成功している。

そして次なるビッグトーナメントである母国開催の五輪で、金メダルを目標に掲げる日本。現時点で最強のメンバーは揃えた。コンディション調整が難しい編成でも万全のスタッフを揃えた。そして、何よりも母国で戦えるというアドバンテージがある。

金メダルに向けて「梅雨が明ければ視界は良好になる」と反町氏が口にした通り、日本サッカーとしてこれまでの大舞台で経験した困難や課題を糧として、最高の結果を残してくれそうだ。

取材・文=上村迪助(Goal編集部)

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