U-24日本代表は5日、国際親善試合でU-24ガーナ代表と対戦した。
7月に開幕予定が迫る東京五輪に向けて、森保一監督兼任監督の下で強化を進めてきた日本。本大会までの準備期間は横内昭展監督が指揮を執っており、最終サバイバルのこの6月の活動ではついにOA3選手を含むメンバーが招集された。
3日に急きょ組まれたA代表との試合が行われた北海道から福岡への移動を挟み、かつ中一日という厳しい日程だが、横内監督は前日会見で「スタッフからもアフリカのチームとやりたいとリクエストしました。本戦の南アフリカを想定しながら戦います」と重要性を強調。OA枠の選手のコンディションについても「大きなケガなどはなく、全員揃っています」と万全の状態であることを説明した。
そして、スタメンにはそのOA枠の酒井宏樹、吉田麻也、遠藤航が選出。A代表でプレーを続けてきた冨安健洋、堂安律や、20歳になって最初の試合となる久保建英もスタートリストに名を連ねた。布陣は4-2-3-1を採用し、1トップにはこの世代で常に結果を残してきた上田綺世が選ばれた。
試合の立ち上がり、日本は後方でボールを動かしつつ落ち着いた入りを見せる。最前線を目がけたフィードはシュートにつながらないものの主導権を握って崩しを図っていく。
5分には上田が左サイド深い位置でプレスをかけてボールを奪取。ボックス左で折り返しを受けた久保のシュートはGKウィリアム・エマニュエル・エッスにキャッチされたが、日本がインテンシティで上回るシーンが目立つ。
そして16分、スルーパスに反応した久保がボックス右に抜け出して左足でシュート。GKエッスに弾かれたところ、ボックス内で浮いたボールに堂安が左足のボレーシュートで合わせて先制点を奪取した。
先制後もガーナの反撃を許さない日本。酒井のオーバーラップや久保の積極的な仕掛けを繰り返して休ませる間もなく攻め立てていく。25分には久保がボックス右で右足のシュートを浴びせたがバーに直撃。そのこぼれ球を拾った流れからボックス手前左やや遠い位置から田中碧が強烈なミドルシュートを放ったものの枠を上に外れていく。
32分、ボックス右でボールを上手く収めた上田が中央マイナス方向に折り返し。ワントラップして力強いシュートを放った久保が確実にネットを揺らして日本が2点をリードする。
ガーナはハイボールを蹴り込んでゴールに接近しようとするが、日本のDFラインはバランスを崩さず。前半終了間際にはボックス右に抜け出した酒井が中央に折り返してオウンゴールを誘発。日本が3点リードと圧倒する展開のまま試合は折り返しへ。
互いに選手交代なしで迎えた後半も日本が早速スコアを動かす。48分、ディフェンスラインの吉田が縦パスを送ると前線で動きながら受けた堂安が素早くラストパス。ボックス内で一対一を迎えた相馬勇紀が右足で流し込んだ。
さらに56分、久保が左サイドに展開すると相馬を経由してオーバーラップした中山雄太がクロスを供給。上田が頭で合わせてチームの5点目を決めた。2列目以上で先発した選手たちが軒並み結果を出す。
日本は直後に選手交代を敢行。相馬と冨安に代えて三笘薫と板倉滉を送り出した。対するガーナも複数の選手を入れ替えて追い上げを図る。
そこからややペースダウンしていく日本だったが、ガーナにチャンスを与えることもせず。試合がほぼ決定している中で67分にも上田、堂安に代えて前田大然と食野亮太郎を同時投入する。
75分、日本にこの試合初めてのピンチが訪れた。日本がボックス内まで攻め込みながらもシュートを打ち切れない流れからガーナのカウンターが発動。オスマン・ブカリがスピードを生かしてボックス左まで持ち込んでシュートを放つ。しかし、一対一ではGK谷晃生に軍配が上がった。
日本は79分に5枚目の交代カードを使って久保に代えて旗手怜央を投入。旗手は左サイドバックではなくアタッカーとして高い位置にポジションをとる。85分にも中山に代えて古賀太陽を送り出して6枚の交代枠を使い切った。
終盤にかけてはなかなかシュートまで至らなかった日本だったが、試合終了間際にはボックス内でボールを持った三笘がガーナDF1人を交わして右足で得点を奪取。そのまま試合が終了し、東京五輪に向けた最終サバイバルとなっている6月の活動の中で、ガーナ戦では複数の攻撃陣が猛アピールした。
続く国際親善試合のジャマイカ代表戦は、12日に豊田スタジアムで行われる予定となっている。
■試合結果
U-24日本代表 6-0 U-24ガーナ代表
■得点者
日本：堂安律（16分）、久保建英（32分）、オウンゴール（44分）、相馬勇紀（48分）、上田綺世（56分）、三笘薫（89分）
ガーナ：なし
