日本代表が10日、ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でサウジアラビア代表を敵地で2-0と下し、パルマ情報サイト『PARMAlive』が代表戦でもクリーンシートを記録したGK鈴木彩艶を祝福したほか、イタリアの複数メディアが中東での一戦の結果に注目した。
今夏、シント=トロイデンからパルマに移籍すると、昨シーズンのセリエB優勝を支えたベテランGKレアンドロ・チチソラとのポジション争いを制してレギュラーに定着した鈴木。若さゆえに退場処分を受けるなどのミスもあったが、インターナショナルブレイク直前のボローニャ戦(0-0)では、チームが10人となる中、ビッグセーブを見せるなどしてセリエAで初めてのクリーンシートを達成して賛辞を受けた。
そんな日本代表GKが、10日のワールドカップアジア最終予選のサウジアラビア代表戦において、2-0と再び対戦相手を無得点に抑えると、パルマ情報サイトは「スズキがまたしてもクリーンシート! 日本がサウジアラビアを2-0で下した」と伝え、パルマGKの活躍を称えた。
「スズキは、パルマのシャツに袖を通してボローニャ戦でクリーンシートを記録した後、代表においてもゴールを許さなかった」と報道。元ラツィオの鎌田大地が「14分に試合の口火を切った」ことも伝えつつ、「サウジアラビアは日本の倍となる、実に14本のシュートを放ったが、ゴールの枠をとらえたのはわずか2回で、パルマGKの素早い反応に直面した」と振り返った。
■日本に敗れたサウジ指揮官の母国では…
アジアの強豪である日本代表と、元イタリア代表監督のロベルト・マンチーニが率いるサウジアラビア代表の一戦には、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』も注目。「あーあ、マンチョ(マンチーニの愛称)、ホームで日本にKOされる」との見出しで伝えたほか、『ユーロスポーツ』イタリア版は、「サウジアラビアがホームで日本に敗れてマンチーニが窮地に。アラビアの代表チームは、3戦全勝で首位の日本に降伏し、マンチーニはサイクロンの目の中に陥った」と報じた。
イタリア紙『コリエレ・デラ・セーラ』は、約1年前にイタリア代表監督を辞任し、2027年までの年俸3000万ユーロ(約49億円)とされる破格の条件を提示したサウジアラビアへと渡ったマンチーニが、試合後の記者会見で高額な年俸を巡って記者から「挑発を受けた」として報道。「よく批判されているのは、極めて高額な給料が支払われているからでもある」と指摘した。ただ、昨年9月から17試合でわずか7勝しか挙げておらず、マンチーニが「ヨーロッパで歴史を刻んだ。いま、ここで歴史を刻む時がやって来た」と語った時から「困難は増大している」と皮肉を述べた。
