20201227_goke(C)Akihiko Kawabata

五輪本大会の有力候補に滑り込み。激戦区2列目、A代表組にない郷家友太の強みとは?

■ユーティリティ性と強さを備える郷家

 今回の五輪代表合宿、9名いた初招集組の中で最も正メンバー入りに近いのは誰か。もしそう問われたら、MF郷家友太(ヴィッセル神戸)の名前を挙げることだろう。

 ポジション的にはむしろ激戦区。海外組には2列目のタレントがひしめいているし、直近のA代表選手だけで3名(三好康児、堂安律、久保建英)もいる。

 ただ、A代表組はいずれも左利きで、彼ら以外の候補選手の多くも小柄なテクニシャンタイプ。身体的に恵まれており、ヘディングもできれば、競り合いでも強さを発揮できる上に複数ポジションをこなせる郷家は、「別枠」を狙える可能性はあるのではないかという予想だ。

■初招集も代表経験は豊富

 合宿の集合日、当の本人も「ひそかに狙っていた場所なので」と笑いつつ、リラックスしたムードで合宿への意気込みを語った。「初招集」と言っても、青森山田高校時代から代表経験は重ねており、U-20ワールドカップ(W杯)も経験済み。当時からの顔見知りも多いということもあって、特別な気負いはなさそうだった。

 その点で、完全な初招集組の多くが実力を発揮しきれなかった印象があったのとは対照的で、最終日に行われた関東大学選抜との試合でもトップ下で先発し、きっちりと1ゴール。しかも「(サイド深くをえぐる状況で)相手の選手たちが勢い良く戻って行ったので逆に」という冷静なジャッジが光るファインゴールだった。

 「自分にボールが入らない時間帯も絶対あると思っていたので」とパスが回ってこなかった時間でイライラすることもなく、やるべきことをやり続けたという意味でも、ちょっとした違いを見せた。

「ここに新しく入ってきたから頑張ろうとかではなく、自分が持っている力を出し切ろうと思って入った」

 涼しい顔で言い切れたのは、ヴィッセル神戸の1年間で培った自信があったからこそだろう。東京五輪まで半年余りというタイミングだが、有力候補が大枠のリストへ滑り込んできたという印象を強く残した。

取材・写真=川端暁彦

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