日本代表のFW上田綺世が、歴史的勝利となったブラジル戦を振り返った。
14日、日本代表は国立競技場でブラジル代表と対戦。前半に2点を先行される苦しい展開となったが、後半に南野拓実、中村敬斗のゴールで同点に追いつくと、71分には伊東純也の左CKから上田がヘディングで逆転弾を叩き込み、最終的に3-2でブラジルを撃破した。日本が“王国”ブラジルを下すのは史上初となる。
チームを勝利に導く逆転弾を奪った上田は、「その前の流れのシーンで個人的には決めたかったですけど」としつつ、「あの場面は中の選手もキッカーも自分の感覚で入っていこうという話をしていた。“ここに来るんじゃないか”という自分の勘がしっかり当たってゴールになった」とゴールシーンを冷静に振り返った。
加えて、上田はセットプレーにおけるチーム全体の連携も強調した。
「クロスが上がってくる前に一個下がって、逆に他の選手にマークついてもらって、自分がフリーで動けるようにというか、かけ引きというか、自分の中での準備を少ししていた。自分がマークから外れれば、その段階でスペースを見つけられると思ってました。(谷口)彰悟くんも(渡辺)剛くんもマークを外してとか、セットプレーからの入り方が上手だったので、そこはリスペクトも込みでやらせてもらいました」
0-2からの逆転劇については「ハーフタイムもネガティブではなく、ポジティブにまず1点取れれば流れは変わるし、試合の結果はわからないと。自分らがもうちょっとアグレッシブに点を取りに行くことだったり、点を取りに行くこと、一つひとつ前向きにやっていこうという声をかけていた。自分たちで主体的に後半こうしようと考えたことが結果につながった」と語り、チーム全体の意識の変化が勝利を呼び込んだと明かした。
今後に向けても、「小川(航基)くんとかすごいセットプレーからのゴールも多いし、そこは僕も直接聞いたりして、少しずつチャンスメイクもできるようになれば選手としての幅もストライカーとしての幅も広がるのかなと思っている」と前を向いた上田。絶好調のストライカーは、W杯で結果を残すためにさらなる成長を誓っている。
