20210301_Lautaro_Martinez(C)Getty images

絞られた中でのマッチメーク。U-24日本代表がアルゼンチンと対戦。一方、A代表の強化は?

■そもそもの対戦相手探しから難航

「アルゼンチンは南米1位で(五輪の)枠を勝ち取っている。本大会でも力を発揮できるだろうし、素晴らしい伝統を持つチーム。そうした相手とガチンコで勝負できることを嬉しく思っているし、楽しみな一戦でもある」

 U-24アルゼンチン代表と2試合の国際親善試合(3月26日・東京、29日・北九州)を行う旨を告げる反町康治技術委員長の表情は晴れやかだった。かつて北京五輪代表監督時代(2008年)に同じくアルゼンチン五輪代表と親善試合を行った思い出にも触れつつ、当時のメンバーにいた「アグエロやディ・マリアのような」選手が今回の相手にも含まれているのではないかという考えもにじませた。

 気になるのは「そもそも開催可能なのか?」という点であり、これについて反町委員長は「政府のみぞ知る」「そのときの政府の方針にしたがってやるのがわれわれのスタンス」という言葉で日本サッカー協会の判断だけで開催を強行することはないとしつつ、同時に「五輪まで半年を切っている。できればやりたい」という思いもにじませた。

 今回はそもそもの対戦相手探しから難航した。ただでさえ、五輪世代の代表で今も活動する意思があるのは本大会に出場を決定している国のみであり、これから予選を戦う北中米勢を除けば、選択肢に出てくるのはわずか12カ国の代表だ。「感染状況からどうしても遠征できない、活動できないという国も多い」(反町委員長)のも当然で、「かなり絞られた中で交渉を進めてきた」。

 その上でアルゼンチンとのマッチメークができたのは、むしろ僥倖と言うべきだろう。こうしたケースでは、2カ国違う相手と対戦するのが通例ではあるが、来日してくる国の負担も含めて考えれば、2連戦という形式になったのもやむを得ないところ。反町委員長が「五輪でも優勝しているような国と2試合できることをポジティブに捉えてやっていきたい」と話したように、むしろ同じ相手との2連戦を強化のために有効利用したいところだ。

■同時期に活動するA代表は?

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 一方、同時期に活動するA代表は、現状では3月30日のW杯予選・モンゴル戦が決まっているのみ。中止になったミャンマー戦に代わる試合は検討されているが、「ヨーロッパの国は難しい。南米は南米予選がある。フル代表レベルでやるとしたら、現実的に考えるとアジアしかない。そうした中で交渉を急ピッチでやっているところ」(反町委員長)で、不透明な情勢だ。仮に1試合のみの開催となった場合、A代表に入っている五輪組を1試合目のアルゼンチン戦へ回し、その後にW杯予選を戦うA代表へ回すといった奇策もあり得るかもしれない。

 またA代表、五輪代表ともに海外組の選手たちの来日自体がハードルになる可能性もあるが、反町委員長は「所属するチーム、州・県や国によってそれぞれ対応が違ってくると思います。ただ、われわれとしてはこうした滅多にない機会でオリンピックに向けたベストチームを作っていきたい。交渉していきたい」と強化試合実現に向けての意欲を語った。

 東京五輪自体の開催を危ぶむ声も出ている中ではあるが、その決定権は元より日本サッカー協会には存在しない。あるものとして、現状のできる範囲の中で強化策を練っていくしかないわけで、「すべてのパワーを注ぎ込んで準備していく」(反町委員長)ことが基本姿勢となる。

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