明治安田生命J2リーグ第39節が10月29日に行われ、湘南ベルマーレが2度目のJ2優勝を達成。湘南の曺貴裁監督は試合後の記者会見で、優勝までの道のりを振り返った。
「先週から雨が止まない。そんな時間が長く続いていて、練習グラウンドも、まだいつ(復旧)できるか分からない状態。昨日、昇格だけは決まって、ホッとする間もなく今日試合が来て、勝ち点1を取って優勝できた」と、この1週間を振り返った曺貴裁監督。
「ホームで優勝という大きな目標があった。そのために、選手たちはピッチの中で、自分たちがやっていくべきこと、強くなるために超えていかなければいけないハードル、見えないところに実は美学あるということも含めて、すごく大人になった」と満足した様子を見せる。引き分けでの優勝決定だったが、「今日に関しては、勝ち点1が非常に大事だった」と、目標を達成できたことが重要だと強調した。
曺貴裁監督は湘南を率いて6年目となるが、「正直、どうしようかな」とシーズン前から難しさを感じていたと吐露する。そうした中でも「このクラブを何とかしたいという気持ちは、おそらく人よりは強い」と決意を示し、「目の前の結果もそうですけど、成長できそうな選手をどんどん世の中に送り込む、そういったサイクルを続けないと、文化とか色を出してJリーグの中で異彩を放てない」と、考えていたと明かす。
開幕から10試合ぐらいは方向性が定まらず「自分が無力だな」と感じたところから、「開き直ることは、とても力がいる」と気付いたと話す。そして「少しは自分も選手と一緒に、勝ちながら成長していくというスタンスに、少しだけども入れたかな」と、独特な表現でシーズンを振り返る。
そして「コーチ時代も含めて4回目の昇格ですけど、ホームで優勝を味わえたのは2017年の今年が初めてです。湘南ベルマーレに所属するスタッフ、選手、それから会社の人、アカデミーの人たち、それからベルマーレを取り巻く全ての人たちに、この場を借りて、本当におめでとうございますと言いたいです」と感謝を述べた。
来季はJ1再挑戦の年となる。曺貴裁監督は「まだ全然考えてない」としながらも、「今年所属した選手が次のステージで活躍してもらいたいと、本当に強く思っている。それだけは変わらない、僕の中では真実の1つであり、全てだなと思います」と、今季ともに戦った選手たちと共闘したいとの意向を示した。
