【動画】横浜FMのGK梶川裕嗣がFC東京FWディエゴ・オリヴェイラを倒したシーンのイエローカードは妥当?

2020-07-12-yokohamafm-fctokyo-kajikawa-diego🄫Hiroto Taniyama

■DOGSOで一発退場か?

 DAZNの人気番組「Jリーグジャッジリプレイ」では、今週もSNSで反応が多かった4つのシーンをピックアップ。おなじみ原博実Jリーグ副理事長、Jリーグウォッチャーの平畠啓史さん、FIFA・AFC・JFA審判インストラクターの深野悦子さんが登場し、桑原学さんMCのもと議論を行った。

 その中からここでは、12日に日産スタジアムで行われた明治安田生命J1第4節・横浜F・マリノス vs FC東京の43分のシーンをピックアップ。

 FC東京右サイドバック室屋成からのロングフィードにFWディエゴ・オリヴェイラが横浜FMディフェンスラインの裏に抜け出し、ゴール前に走り込む。胸でワントラップしたところで飛び出してきたGK梶川裕嗣のファウルを受けて転倒。梶川にはイエローカードが出された。

 このシーンに対し、ツイッターを通じ「DOGSO(ドグソ)で一発退場だったのでは?」という意見が多く寄せられた。

 DOGSOとは、「Denying Obviously Goal Scoring Opportunity」の略で、ファウル(反則)により、決定的な得点機会を阻止することをいう。そして、DOGSOに該当するかどうかは以下4つのポイントで判断される。

①プレーの方向 :ファウルを受けた攻撃側の選手が相手ゴールに向かっているかどうか
②反則とゴールとの距離 :ファウルが起きた場所から得点が狙えるかどうか
③守備側競技者の位置と数 :ファウルをした選手以外の守備側の選手がカバーできる位置にいるか、追いつけるか
④ボールをキープできる、あるいはコントロールできる可能性 :ファウルを受けた選手が、そのファウルがなければシュート・ドリブルなどができるかどうか

「DOGSOの要件はすべて満たし切れていないかなと」とは平畠さん。

 ディエゴ・オリヴェイラはトラップのあと、「(ボールを)コントロールし切れず、バーンと弾んで離れています。あとゴールをカバーできそうな位置にF・マリノスの選手が何人かいました。ただ、梶川選手のファウルは、ボールじゃなくてあまりにも体にいっている感じがあったので、イエローでいいと思います。見た瞬間はもちろん『レッドだろう』って、僕も思いましたけれど」。

 ツイッターでは、「レフェリーは、なぜイエローを出したのでしょうか。これはDOGSOにも見えますが、プレーの方向が怪しいとは思います。自分はレフェリーがSPA(※)というジャッジをしたと思いますが、皆さんの見解を聞いてみたいです」という意見も届いていたという。

(※)SPA:「STOPPING A PROMISING ATTACK」の略。警告(イエローカード)の条件に該当する相手の大きなチャンスとなる攻撃を阻止すること。

 原副理事長の見解はこうだ。

「これは赤でしょう。横浜F・マリノスはああいう守備をしているから裏を取られることも多い。しかもGKが前に出てきている。ペナルティーエリアの外に出てきたらそのまま対応するしかないんだけど、もう倒しにいってしまっている。確かに(D・オリヴェイラ)のトラップはちょっと大きいとはいえ、GKは出てきてしまっているわけで。ほかの守備側の選手がゴール前に帰るとしても、GKがいない、手を使える人がいないことって結構重いじゃないですか。その止め方自体も、足で行って手でも行って、みたいな。そこから言うと、DOGSOに当てはまるんじゃないかなと思います」

■4要件をすべて満たしているシーン

🄫Hiroto Taniyama

 つまり、DOGSOの4要件を満たしているということだ。深野さんも「DOGSO、レッドカードだと思います」と同様の意見を表明する。

「4要件に当てはまるかどうかですね。もし悩むとすれば、ボールをコントロールした後のところ(要件④)。ボールがちょっと浮いて前のほうに転がっていって、FWの選手がボールをコントロールできないんじゃないかという判断が一つあったと思います。あるいはDFが1枚帰っているので、その選手はカバーをできたんじゃないかというところ(要件③)だと思います」

 深野さんはこう前置きしつつ、レッドカードの根拠を示す。

「GKが前に出ているということは、いわゆる無人のゴールと考えられます。DFは手が使えませんので、ボールをキャッチすることはできません。足、頭、体でプレーするわけですが、それは非常に難しい」。加えてジャッジする際には「ファウルした瞬間が一番大事」と、画面をストップして確認する。

「止めると、やっぱり無人のゴールという状況です。確かにボールが胸から落ちてちょっとバウンドしていますけれども、十分にコントロール下にあって、ボールに追いついてシュートが打てるんじゃないかと考えられます。ですので、このシーンはDOGSO、レッドカードで退場ということになります」

 原副理事長は、「ディエゴ・オリヴェイラは何でもできるから」と攻撃側の脅威についても語る。

「倒されなかったら、そのまま蹴ってもいいし、ドリブルで持って行ってシュートしてもいい。だから倒されちゃった、GKではなく、DFが倒したとしてもレッドだと思います。GKがゴール前にいたとしても。そういうシーンに近いんじゃないかな。決定的なチャンスに行くところで倒したら、DOGSOにあたる。そうシンプルに僕は思いました」

 なお、このファウルによりFC東京はFKを獲得、レアンドロが直接沈め、勝ち越し点を奪った。

 このシーンのほか、今回のJリーグジャッジリプレイ#8は「DOGSO」特集ともいうべき回となっている。

 川崎フロンターレvs柏レイソルの88 分、柏FW江坂任のスルーパスに抜け出したFW呉屋大翔がMF守田英正に後ろから倒され守田が警告を受けたシーン。J2・アルビレックス新潟vs松本山雅FCの53分、ペナルティーエリア内で松本のFW阪野豊史が新潟のDF新井直人と接触、阪野が倒されたようにも見えたが笛が鳴ならなかったシーン。横浜FMvs FC東京の14分、FC東京の室屋が右サイド中央に折り返し、走り込んだFW田川亨介がDFチアゴ・マルチンスに倒され、PKとなったがT・マルチンスにイエローもレッドも出なかったシーンについても議論されている。

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