明治安田生命J2リーグ第39節が28日に行われ、味の素スタジアムではアビスパ福岡が東京ヴェルディと対戦し、スコアレスドローとなった。この結果、湘南ベルマーレの2位以内が確定し、J1昇格が決定。これを受け、味スタへ視察に来ていた湘南の曺貴裁監督が取材に応じた。
翌29日に行われる第39節・ファジアーノ岡山戦を待たずして決まったJ1昇格。曺監督は「明日の試合に向けて、今日の練習でも粛々と準備をしていました。今日の結果がどうであれ、明日やることは変わらない。こんな風に自分たちの試合がない時に決まるとは予想もしてませんでした」と率直な思いを語る。
「昇格争いというのは、今日の1試合だけじゃなくて、42試合終わった後にどこにいるかが全てなので。本当に選手が一丸となって努力してくれたからだと思いますし、彼らを心から誇りに思います」と選手をたたえ、「真面目に答えちゃったよ」と記者を笑わせた。
アシスタントコーチ時代を含め、湘南でJ1に昇格するのは4度目となる。「1度目は本当に若いチームで、勢いだけがあった。(直近で昇格した)2014年は自分たちのスタイルを確立し、サッカー面においても円熟期にあった昇格だった」と、これまでを振り返る。そして「全部の昇格がうれしかった」としながらも、「今年は本当に全員でゼロからスタートして、試行錯誤や思考をした分だけ、うれしく感じる」と、今年の昇格に対する喜びを表した。
「もう1回このチームを最初から率いろと言われたら無理だなと思うぐらい、エネルギーは使い果たした。と言ったら、明日の試合をちゃんとできないので、2割ぐらい残して、そのエネルギーを使いたいと思います」と、独特の表現で今季の充実感を語る。
J1リーグで戦うことになる来季への思いを問われると、「来年のことは全く考えてなかったです」と曺監督。「でも、この10年で4回J1に昇格したチームは、おそらく湘南だけだと思う。(来年は)学んだことを生かさないといけない年だと思います。死に物狂いでそのステージを戦わなければいけない、という気持ちです」と意気込んだ。
