20200905_Thorsten Fink(C)J.LEAGUE

元神戸監督のフィンク氏が考える日本と欧州の違い…若手の自覚、年上に対するリスペクト

元ヴィッセル神戸指揮官のトルステン・フィンク氏が、ドイツ『spox』のインタビューで日本と欧州の違いについて言及。チーム内の上下関係やサポーターとの関係に関して、賛辞を惜しまなかった。

スイスのバーゼルや当時ブンデスリーガ1部ハンブルガーSVなどを率いた経歴を持つフィンク氏は2019年6月~今年9月まで神戸で指揮。昨シーズンのJリーグでの成績は8位に終わるも、天皇杯、FUJI XEROX SUPER CUP 2020制覇といった功績を残しながら退任した。

以降ドイツに帰国した現在53歳の同氏だが、インタビューではプレーヤーとして2軍に在籍した時期を含めて9年間過ごしたバイエルン・ミュンヘン時代やこれまでの監督キャリアを回想。その中で、日本では「優れた、スピーディーで戦術面において高水準のサッカーがプレーされている。スタジアムは普段は満杯だし、あの国には素晴らしいフットボーラーがいる」と振り返っている。

以下に続く

また、日本での経験についてはこのように続けた。

「日本ではリスペクトされ、職場に限らずプライベイトでも外国人として見られていると感じることがなかった。選手が監督やサポーターたちに対して払うリスペクト、その彼らからのリスペクトもとても印象的だったね。特に若い選手たちは謙虚で、自分たちの立場を理解している。若い選手が年上と同じテーブルについた場合、若い選手の方がヒエラルキーで下のため年上のために食材を焼くのだよ。若手は自分たちのクオリティーとは関係なく、まだたくさん学んでいかなければならないこと、年上やその実績に敬意を払いを自覚している」

おそらくチームが焼肉店に集まったときの光景を引き合いに出したフィンク氏。「日本はそういったところは欧州よりか進んでいると思うか」と問われると次のように返している。

「欧州ではプレーが悪かった場合、選手が謝らなければいけないかのように感じる。日本ではそういったことはない。誰も好んで意図的に悪いプレーすることはないからね。おそらくナーバスだったり、プレッシャーに耐えられなかったりすることはあるだろう。ただ、そういうときこそ選手たちがサポーターからの支えを必要とする。そのほかのすべては、上達の助けにならないね。日本では敗れた場合は、スタンドの方に行ってお辞儀する。拍手が起こって、目を未来に向けるのだよ」

フィンク氏は、神戸で経験した人間関係が気に入った様子。欧州での監督業続行を目指すドイツ人指揮官は新天地を見つけたら、そういった日本的な要素もトレーニングなどに持ち込むのだろうか。

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