Acerbi Juan JesusGetty Images

人種差別発言疑惑で処分を免れたインテルDFアチェルビ「堂々とスクデット獲得の場に…」

インテルのDFフランチェスコ・アチェルビがイタリア紙『コリエレ・デラ・セーラ』のインタビューに応じ、自身を巡る人種差別疑惑について言及した。

アチェルビを巡っては、17日のセリエA第29節インテルvsナポリにおいて、ナポリDFフアン・ジェズスに対して人種差別的な言葉を発したとして問題となり、差別的行為が認められれば、10試合の出場停止と極めて重い処分が科される可能性があった。

ナポリDFが被害を訴えた一方、インテルDFは人種差別発言を否定。最終的にイタリアのスポーツ裁判所は、証拠不十分のためインテルDFを無実とする判決を下した。処分を免れたアチェルビは、現リベリア大統領で元ミランのジョージ・ウェア氏のファンであったことを明かしつつ、心境を語った。

以下に続く

「こうした状況になってしまい悲しい気持ちになったが、解放された気分だ。僕は決して人種差別主義者ではない。それに僕のアイドルはジョージ・ウェアだったんだ。僕の腫瘍が見つかった時、彼はすぐに連絡をくれた中の1人だった」

「全員が敗者だ。悲しいし、残念な気持ちだ。火曜日に僕の無実が認められ、周囲の人たちはまるで僕が10年間刑務所にいて出てきたかような反応だった。判決が下された今、自分の立場を示しておきたい」

「フアン・ジェズスに敵対するつもりはないし、彼のことは残念に思う。だが、プレーで興奮している中で発言に誤解があったわけで、人種差別主義者とレッテルを貼るべきではない。まるで僕が人を殺めたかのように、激しい執拗な憎しみを感じた。これは侮辱であり、その家族までも滅多打ちにするものだ」

アチェルビは、人種差別主義者のレッテルを貼られたことが、2013~2014年のがんの闘病生活よりもつらいものであったことを告白した。また、インテルにとって20回目となるスクデットの獲得に意欲を見せた。

「今回の件と比較すれば、僕の闘病生活は散歩のようなものだった。あの時の僕に恐れはなかった。だが今回は、全員がすでに(アチェルビは人種差別発言をしたという)判決を下していた。そして、今も僕は多くの人にとって“人種差別主義者”のままだ。納得できない。だが、2つ目のステッラ(セリエA優勝10回ごとに与えられる星マーク)を獲得した時、僕はその場にいることができる。堂々と胸を張ってね」

広告