元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは、ヴィッセル神戸退団を決断した理由を明かした。
下部組織時代からバルセロナ一筋で、2002年から2018年にかけて同クラブで活躍したイニエスタ。ラ・リーガ9回の優勝や8度のチャンピオンズリーグ制覇など数々のタイトルを獲得し、バルセロナ黄金期の中心に。さらにスペイン代表としても、ワールドカップ優勝やEURO連覇を成し遂げている。そんなスペインのレジェンドは、2018年夏に神戸へと完全移籍で加入。世界中の注目を集めると、ピッチ上でも世界トップレベルのプレーを見せてチームを牽引。明治安田生命J1リーグではこれまで通算113試合に出場しているほか、2019シーズンには天皇杯制覇に大きく貢献し、クラブに初のタイトルをもたらした。
しかし、5月11日に39歳となった2023年はここまで先発がなく、J1リーグ3試合、JリーグYBCルヴァンカップ2試合のみ出場とプレー時間を減らしていた。そして25日に会見を開き、退団を発表。神戸を去る決断を下した。三木谷浩史会長は、7月1日に本拠地ノエビアスタジアムで行われるJ1リーグ第19節の北海道コンサドーレ札幌戦がラストマッチになる予定だと明かしている。
イニエスタは、会見の中で「ずっと自分はここで引退する姿を想像してきましたが、時に物事は思い通りにいかないものです」とコメント。退団を決意した理由を明かしている。
「まだまだプレーを続け、ピッチで戦い続けたいという思いはあります。この数カ月間も激しいトレーニングを重ね、プレーしてチームに貢献するための準備はできているという感覚はあります。しかし、それぞれの歩む道が別れ始め、監督の優先順位も違うところにあると感じ始めました。それが自分の現実であり、リスペクトをもってそれを受け入れました。最終的には、自分の競技面での現実と、プレーし続けることに対して感じている情熱をかけあわせた結果、ここを去ることがベストな決断だと、クラブとの話し合いの中で決めました」
「今日この場を借りてクラブに別れを告げる日が来たことを発表しましたが、自分にとっては簡単な決断ではなかったです。プロキャリアの中でも、最も難しかった決断の1つです。しかし、同時に永遠の別れではありません。クラブとの関係はこれからも続きますし、今後は違った形で、違った角度からサポートしていければと思っています」


