ヴィッセル神戸MFアンドレス・イニエスタは、バルセロナ戦後に会見に臨んだ。
今夏に神戸を退団することが決まっているイニエスタ。6日には自身の古巣であり、数々のタイトルを手にしたバルセロナとの親善試合にスタメンで出場した。本人が退団発表会見で「感謝を伝えるこれ以上の機会はない」と口にするなど待ち望んだ一戦では、前半に決定機を迎えるなど随所に輝きを放った。そして80分、途中交代でベンチへと下がることに。スタンド全体からからスタンディングオベーションで送られると、ベンチ前でチャビ・エルナンデス監督と抱擁を交わしている。
試合後会見に出席したイニエスタは、「このスタジアムでバルサと試合できたのはとても特別だし、すべてが良い一日。ファンのみんなにも喜んでもらえた試合になった」とコメント。そして時折笑みを浮かべながら、以下のように続けている。
「すべてが素晴らしかった。会見でも言ったように、この試合は日本のサッカーファンのみんなへお別れを告げる場所であったし、彼らが示してくれたリスペクトと愛情に恩返しする場所と考えていた。それが達成できて嬉しかった」
また、試合前に盟友チャビ監督とハグを交わした際には「このような大切な日に参加できて嬉しい」と伝えられたと明かしたイニエスタ。「厳しいスケジュールの中で来てくれたことに感謝したい」と古巣への敬意を示しつつ、日本サッカーへの思いを語った。
「(日本サッカーに)何を残せたのかはわからないが、少なくとも残そうと思っていたのは、ピッチ内外でサッカーに対する情熱やリスペクトの気持ち、すべてを出し切ろうと思っていた。そういったものがファンのみんなに伝わっていれば嬉しいし、みんなが与えてくれた愛情にお返しできていたら嬉しい」
試合後にスタジアムで挨拶をした場面では、目に涙を浮かべていたイニエスタ。「この5年間は素晴らしいリスペクトをもらったし、人生の一部だ。それを思い返すと、特別な感情が込み上げてきたよ」と振り返っている。


