『Goal 50』は世界38カ国からなるGoal編集部、ディレクター、記者たちの投票で最優秀選手を決定する。そして2016-17シーズンの最優秀選手にはレアル・マドリーのクリスティアーノ・ロナウドが選ばれた。
本シーズンは彼にとって紛れもなく素晴らしいシーズンであった。リーガ、チャンピオンズリーグともに素晴らしい成績を残し、彼自身も42ゴールを記録。そのうちの10ゴールはユーロで記録し、ポルトガルを初優勝に導いた。
■『Goal 50』受賞の喜びを語る
『Goal 50』はクリスティアーノにとって特別な賞である。彼自身今回で5度目の選出となり、リオネル・メッシ(4度受賞)を抑えての最多受賞となった。ロナウド自身も「もう一度『Goal 50』を受賞できたことはとても光栄なこと。自分に投票してくれたすべての方に感謝している。特にレアル・マドリーのチームメイト、スタッフがいなければ受賞することはできなかったと思う」と語る。
今シーズンは序盤、リーグ戦では不調に喘いだものの、先日のレアル・ソシエダ戦ではハットトリックで、得意の固め取り。さらに特筆すべきはチャンピオンズリーグの舞台で、グループリーグでは全6試合でゴールを決めてすでに9ゴールを挙げている。リーガの後半戦4試合では7ゴールを決め、復調の気配を見せるクリスティアーノは今シーズン終了までにどんな記録を打ち立ててくれるのだろうか。
C・ロナウドは軌道修正が成功したことについて「常に自分にとっての最高のレベルを追求しているが、ときには自分の思い通りにいかないこともある。そんなときこそ、目標を達成するためにさらに努力しなければいけないということを自身の経験から学んだ」と理由を説明する。
Playing Surface/Getty■CLでの大一番に向けて…
そして2月は、マドリーにとってもロナウドにとっても重要な試合が控える。チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦パリ・サンジェルマン戦だ。レアル・ソシエダ戦のハットトリックは彼のコンディションの改善を意味していると言えるが、ロナウドに求められるレベルはさらに上にある。
実際、パリ・サンジェルマンとの一戦は欧州最高の2チームの対決でもある。ネイマールはロナウドと同じく世界でトップ3に入る選手で、キリアン・ムバッペもこの先数年でそのレベルに達する可能性がある。ロナウドは並々ならぬ意気込みを語る。
「最高の選手が揃った素晴らしいチームと対戦する。でも僕らはチャンピオンズリーグでは他のチームよりも多くの経験があり、何より今チームは一丸となって戦っている。集中してこの2試合を戦えると思っているし、前に進まなければならない」
クリスティアーノのシーズンはパリ・サンジェルマンを前にして終わることはないだろう。ロシア・ワールドカップがあり、ワールドカップ優勝はクリスティアーノにとって唯一成し遂げていないタイトルである。同時に2018年が彼にとってのラストチャンスになるため、特別な年ともなるであろう。
「ポルトガルがワールドカップ優勝予想候補でないことはわかっている。自分はスペイン、ドイツ、フランス、ブラジル、アルゼンチンが優勝争いをすると考えている。でもポルトガルはそんな上位チームから恐れられる存在だよ」
クリスティアーノはワールドカップをただの一大会と捉えてはおらず、彼のキャリアの集大成として見据えているだろう。無論その先には次回の『Goal 50』も見据えている。それまでは最優秀選手の称号と受賞の喜びを噛みしめることだろう。
文=アルベルト・ピニェイロ/Alberto Pinero


