元ドイツ代表のディートマー・ハマン氏は、レアル・マドリーDFアントニオ・リュディガーを今夏のドイツ代表戦に向けて招集しないことを提案した。
26日のコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)決勝でバルセロナと対戦したマドリーは、延長戦後半にジュール・クンデにゴールを許し、結局2-3で敗戦。この一戦の終了間際、リュディガーが危険行為を行った。延長後半アディショナルタイムの2分、キリアン・エンバペがドリブルを仕掛けた際、右手が相手のエリック・ガルシアの顔に当たったとされ、ファウルが取られた。この判定にマドリー側が抗議をする中、111分に途中交代でピッチを後にしていたリュディガーが激高。主審に向かってドイツ語で「売春婦の息子」など罵声を浴びせ、物を投げつけようとし、レッドカードが提示された。
この愚行はドイツでも物議を醸した。『シュポルト1』のトーク番組に出演したハマン氏は、これらを受け、ドイツ代表のユリアン・ナーゲルスマン監督は6月に行われるUEFAネーションズリーグに向けてリュディガーをメンバーから外すべきだとコメント。「リュディガーが問題行動を起こしたのは今回が初めてではない」と指摘し、次のように主張した。
「それにユリアン・ナーゲルスマンも、価値観を伝えることや責任を負うことの重要性を繰り返し強調しているのは周知のとおりだ。私は、ドイツサッカー連盟(DFB)が彼を出場停止にすべきだと思う。ネーションズリーグの決勝ラウンドには招集せず、2試合とも外すべきだと考える」
ドイツ代表の守備ラインでは中心的な存在であるリュディガーを欠けば、チームとしても戦力的に大きな痛手を被ることになる。しかしハマン氏はそれでも「だからといって、価値観を捨てるわけにはいかない」と話し、見て見ぬふりをしてはいけないと考えている。
なお、リュディガーには4~12試合の出場停止処分が科される可能性も報じられている。27日には、自身のSNSを通じて謝罪コメントを投稿した。




