現地時間23日、UEFAネーションズリーグ(UNL)はグループAの準々決勝セカンドレグが行われ、ドイツ代表とイタリア代表が対戦した。
敵地でのファーストレグで2-1の逆転勝ちを収めているドイツは、先発を4人変更。途中出場で流れを変えたクラインディエンストとシュロッターベック、そして出場機会のなかったミッテルシュテットとスティラーが先発した。
一方、敵地での逆転を狙うイタリアも4人先発を入れ替え、ブオンギオルノ、ガッティ、リッチが先発、そしてキーンの相棒にはマルディーニが起用された。
立ち上がりからファーストレグ以上にドイツがボールを保持してイタリア陣内へと攻め入る。イタリアはカウンターもままならず、守勢の時間帯が続く。
迎えた29分、ゴレツカのスルーパスに抜け出したクラインディエンストがエリア内右でブオンギオルノに倒され、ドイツにPKが与えられる。このPKをキャプテンのキミッヒがゴール左へと沈め、攻勢のドイツが先制する。
先制したドイツの勢いは止まらず、36分にはペナルティーエリア右でキミッヒが戻したボールをリュディガーがダイレクトでクロス。これをゴール前のクラインディエンストが頭で合わせるも、枠を捉えたヘディングはGKドンナルンマがかろうじてはじき出した。
するとこの右CKをキミッヒがすかさずゴール前に蹴ると、フリーとなっていたムシアラが難なく流し込み、ドイツが2-0とリードを広げる。イタリアはドンナルンマが守備陣に指示を出している最中でまったくの無防備であり、ボールから目を離していた隙を突かれた格好となった。
さらに45分、高い位置でボールを奪い、エリア内右でゴレツカからの股抜きパスを受けたキミッヒがふわりとしたクロスを入れると、ファーポストのクラインディエンストが頭で押し込む。これはGKドンナルンマがかろうじて触ってポストに当たるが、はじいた時点でゴールに入っており、ドイツが3-0と突き放した。
2試合合計5-1と、前半だけでほぼ準決勝への切符を手中に収めてたドイツに対し、意地を見せたいイタリアは後半、ガッティとマルディーニに代えてフラッテージとポリターノを投入する。
すると49分、右サイドからサネが戻したパスがキミッヒに合わず、奪ったキーンがそのまま右足を一閃。強烈なシュートがドイツゴールに突き刺さり、ミスを突いたイタリアが1点を返した。
1点を返されたとはいえ、点差的にはまだ余裕のあるドイツは63分、サネ、ゴレツカ、スティラーを下げてアミリ、アデイエミ、グロスを投入する。
しかし、イタリアに傾いた流れは止まらず。69分、ラスパドーリのパスをエリア内左で受けたキーンが、対峙したターを振り切って右足を振り抜くと、強烈なシュートがGKバウマンを破りイタリアが追加点を挙げた。
さらに74分には、エリア内右に走り込んだディロレンツォをシュロッターベックが倒してしまい、イタリアにPKが与えられる。しかしオン・フィールド・レビューの結果、足はかかっていなかったとしてPKは取り消された。
嫌な流れを断ち切りたいドイツはムシアラとリュディガーを下げてアンドリッヒとビセックを投入。82分にはペナルティーエリアぎりぎりの位置からドイツがFKを獲得するが、壁の下を通したキミッヒのキックはGKドンナルンマが素晴らしい反応ではじき出した。
延長戦までもつれ込ませるにはあと2点が必要なイタリアが猛攻を仕掛けると、アディショナルタイムには左CKをミッテルシュテットが手で触ったとしてイタリアにPKが与えられる。このPKをラスパドーリが沈め、イタリアが同点まであと1点に迫る。
しかし、イタリアの猛追もここまで。辛くも逃げ切ったドイツが2試合合計5-4で準決勝へと駒を進めた。
ドイツは準決勝でポルトガル代表とデンマーク代表の勝者と対戦する。
■試合結果
ドイツ 3-3 イタリア
(2試合合計5-4でドイツが準決勝へ)
■得点者
ドイツ:キミッヒ(30分PK)、ムシアラ(36分)、クラインディエンスト(45分)
イタリア:キーン(49分、69分)、ラスパドーリ(90+5分PK)
