バレンシアのジェンナーロ・ガットゥーゾ監督が、恩師であるレアル・マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督のすごさを語った。
ミラン時代、選手としてアンチェロッティ監督とともに過ごし、ともに多くの栄冠を勝ち取ったガットゥーゾ監督。現在はアンチェロッティ監督と同じく、ラ・リーガで指導者として活動しているが、恩師に対しては尊敬の念を抱き続けているようだ。
スペイン『アス』とのインタビューに応じたガットゥーゾ監督は、昨季にはラ・リーガ&チャンピオンズリーグ優勝を成し遂げるなどアンチェロッティ監督が長年にわたり結果を収め続けている理由について問われ、それが選手とのコミュニケーション術にあると説いた。
「私にとってはカルロ・アンチェロッティこそが世界最高の監督なんだ。カルロは3〜4世代前の人物のはずだが、選手たちの頭に入り込める鍵を持ち続けている。簡単なことに思えるかもしれないが違うんだ。私が20歳の若者と話すとき、自分のキャリアや自分が何をしてきたかを考えてはけない。その青年の頭にいかにして入り込めるかを考えるべきなんだ」
「ここ3年間で、私はそうした技術をずいぶんと磨いてきた。(監督業を)始めてから最初の4年間は、何をすべきか明確ではなかったんだよ。全員が自分のような意欲とメンタリティーで事に当たればいいと考えていたからね。しかし本当は、自分の目の前にいるのがどんな人間なのかを意識しなくてはならなかった」
「例えば、私には息子と娘がいる。娘はとても強気な女性で、私と性格が似ている。一方で息子はまったく異なる性格をしているんだ。その2人に対して、同じように話をすることはできない。息子に対して、娘と同じような話し方をしたら、彼を殺すことになるだろう。それと同じことが選手たちについても言えるんだよ」
「戦術や様々なことがあるが、しかし私はその要因によってカルロこそが世界最高の監督だと考えている。彼が世代の異なる選手たちの頭に入り込む術は、まったく信じられないよ」




