2013年シーズンのJ2第15節は、G大阪がホームに群馬を迎えた一戦となった。
Jリーグ20周年記念試合となったこの試合、万博記念競技場ではJリーグ公式テーマソングである春畑道哉氏の「J'S THEME」にのって選手たちが入場する。Jリーグの20周年は生憎の雨模様。ちなみに20年前のJリーグ開幕戦、G大阪はここ万博で勝利を収めている。対戦相手は、のちにナショナルダービーと表現されるようにもなる浦和。神戸でも監督を務めた和田昌裕のゴールで1−0の勝利を記録した。
試合はキックオフ直後に動く。試合開始からちょうど100秒が経過した時だった。倉田と二川のパス交換にパウリーニョが3人目の動きで抜け出し、GKと1対1に。これをパウリーニョが左足で流し込み、G大阪があっさりと先制に成功する。
しかし、このリードも長くは続かない。キックオフ前から降り続けた雨は確実にピッチに水分を含ませ、G大阪に牙をむく。18分、G大阪の西野が処理を誤ったボールは群馬FW平繋の前へ。これをチーム内得点王の平繋が冷静に決め、群馬がゲーム序盤に同点とした。
群馬は同点弾の直後も果敢にG大阪ゴールを襲い、万博にはしばし不穏な空気が流れる。これに対してG大阪も徐々に攻撃のギアを上げる。すると25分、倉田とパウリーニョのワンツーから最後は倉田がフィニッシュ。あっという間にスコアを2−1と引き離し、暗雲漂う万博の雰囲気を渾身のゴールで一掃した。
再び追いつきたい群馬だが、チャンスはおろか良い形でボールを奪うことができない。さらに守備ではG大阪にバイタルエリアを自由に使われてしまい、G大阪もこれを見逃さない。39分には加地のクロスをレアンドロがボレーで合わせて3−1。苦しい時間はあったものの、前半が終わってみれば得意の“どつき合い”で相手の群馬を圧倒してみせた。
後半になってもG大阪の攻勢は揺るがない。60分、パウリーニョが抜け出したところを二川に一度預け、ボールは再びパウリーニョのもとへ。これをパウリーニョがまたも左足で押し込みリードを広げる。さらにはその1分後、二川からのスルーパスに倉田が反応し、二度の切り返しを経てゴールを奪い5−1。大量リードを得た長谷川監督は、怪我から復帰した明神をテストする余裕も見せ、試合はこのまま終了。G大阪が自慢の破壊力を披露し、Jリーグの20周年を見事圧勝で飾った。
この日万博に訪れた観客数は8045人。この数字は今シーズン最少のものとなったが、G大阪の5得点は今シーズン初のことである。G大阪の5得点は昨シーズンのJ1第26節、アウェーでの浦和戦以来のことだそうだ。
奇妙なことに、ゴールラッシュが繰り広げられたのは万博だけではなかった。本日行われたJの11試合ではなんと39得点が乱れ飛び、今シーズンの最多得点数を記録したのだ。昨日のJ1第12節で生まれた38得点と合わせると、この2日間で77得点が生まれた計算になる。
7という数字は、基本的に縁起が良い数字として知られている。Jリーグの20周年となった今節に77本もの祝砲が飛び交ったことに、不思議な縁を感じられずにはいられない。
取材・文/桑村健太
Jリーグ20周年記念試合となったこの試合、万博記念競技場ではJリーグ公式テーマソングである春畑道哉氏の「J'S THEME」にのって選手たちが入場する。Jリーグの20周年は生憎の雨模様。ちなみに20年前のJリーグ開幕戦、G大阪はここ万博で勝利を収めている。対戦相手は、のちにナショナルダービーと表現されるようにもなる浦和。神戸でも監督を務めた和田昌裕のゴールで1−0の勝利を記録した。
試合はキックオフ直後に動く。試合開始からちょうど100秒が経過した時だった。倉田と二川のパス交換にパウリーニョが3人目の動きで抜け出し、GKと1対1に。これをパウリーニョが左足で流し込み、G大阪があっさりと先制に成功する。
しかし、このリードも長くは続かない。キックオフ前から降り続けた雨は確実にピッチに水分を含ませ、G大阪に牙をむく。18分、G大阪の西野が処理を誤ったボールは群馬FW平繋の前へ。これをチーム内得点王の平繋が冷静に決め、群馬がゲーム序盤に同点とした。
群馬は同点弾の直後も果敢にG大阪ゴールを襲い、万博にはしばし不穏な空気が流れる。これに対してG大阪も徐々に攻撃のギアを上げる。すると25分、倉田とパウリーニョのワンツーから最後は倉田がフィニッシュ。あっという間にスコアを2−1と引き離し、暗雲漂う万博の雰囲気を渾身のゴールで一掃した。
再び追いつきたい群馬だが、チャンスはおろか良い形でボールを奪うことができない。さらに守備ではG大阪にバイタルエリアを自由に使われてしまい、G大阪もこれを見逃さない。39分には加地のクロスをレアンドロがボレーで合わせて3−1。苦しい時間はあったものの、前半が終わってみれば得意の“どつき合い”で相手の群馬を圧倒してみせた。
後半になってもG大阪の攻勢は揺るがない。60分、パウリーニョが抜け出したところを二川に一度預け、ボールは再びパウリーニョのもとへ。これをパウリーニョがまたも左足で押し込みリードを広げる。さらにはその1分後、二川からのスルーパスに倉田が反応し、二度の切り返しを経てゴールを奪い5−1。大量リードを得た長谷川監督は、怪我から復帰した明神をテストする余裕も見せ、試合はこのまま終了。G大阪が自慢の破壊力を披露し、Jリーグの20周年を見事圧勝で飾った。
この日万博に訪れた観客数は8045人。この数字は今シーズン最少のものとなったが、G大阪の5得点は今シーズン初のことである。G大阪の5得点は昨シーズンのJ1第26節、アウェーでの浦和戦以来のことだそうだ。
奇妙なことに、ゴールラッシュが繰り広げられたのは万博だけではなかった。本日行われたJの11試合ではなんと39得点が乱れ飛び、今シーズンの最多得点数を記録したのだ。昨日のJ1第12節で生まれた38得点と合わせると、この2日間で77得点が生まれた計算になる。
7という数字は、基本的に縁起が良い数字として知られている。Jリーグの20周年となった今節に77本もの祝砲が飛び交ったことに、不思議な縁を感じられずにはいられない。
取材・文/桑村健太
