FW上田綺世が森保ジャパンで抱えるジレンマ…点取り屋として描く“もう一つ先”の形

最終更新
(C)Getty images

EAFF・E-1サッカー選手権2019(韓国・釜山)に出場する日本代表は11日午後、釜山市郊外で練習を行った。前日10日の中国戦(2-0で勝利)で先発した選手はリカバリーメニューのみの軽い調整となった一方、それ以外の選手たちはミニゲームなどボールを使ったトレーニングを実施。14日の香港戦に向けて、好アピールを目指す選手たちは熱を帯びていた。

中国戦で3-4-2-1システムの1トップとして先発したFW上田綺世。持ち前のキープ力を生かしたポストプレーや、推進力を生かしたドリブル突破など見せ場を作ったが、ゴールを挙げることはできなかった。

特に顕著だったのは、絶妙な動き出しを繰り返しながらも、欲しいタイミングでパスを受けられなかったシーン。相手DFと常に駆け引きし、前に後ろに、敵の視野外に消えては再び入りと、うまくマークを外す場面が多かっただけに、彼を生かせなかったことはチームにとってももったいなかった。

オーソドックスな4-4-2の2トップや4-2-3-1の1トップとは違い、森保一監督が採用する3-4-2-1の1トップの役割は複雑だ。特にFWは点を取ることが第一仕事でありながら、この布陣では前線で潰れ役になり、またゴールを背にした状態でパスをさばき、すぐ下に位置する2シャドーの選手たちを前向きにプレーさせる働きも求められる。

久保建英や堂安律も参戦した11月のU-22日本代表対U-22コロンビア代表戦でも、上田は同布陣の1トップを経験している。あらためて自分の役割について聞くと、「もどかしい部分はあります」と語り、こう続けた。

「自分としては相手の背後に抜け出してシュートを狙ったり、クロスに合わせる形が良さだと思っている。だから(潰れ役になることが多いことは)もどかしい。ただ、(キープ力などの)自分の特長を生かすことは、シャドーや周りを生かすことにもなる。シャドーの選手たちが前を向いてプレーできれば、さらにもう一度自分がもらい直せばチャンスになる」

点取り屋としての野心からすれば、やはりチャンスメイカーだけでは終わりたくはない。その意味で現在の役割には葛藤があるという。ただ、一方で理論派ストライカーとしても知られる上田らしく、自分の特長を発揮して2シャドーを生かした上で、さらにその“もう一つ先”のプレービジョンにまで頭を巡らせている。前を向いて味方を仕掛けさせ、再度自分がパスを引き出す。そこまでの連係を深めてはじめて、この1トップ+2シャドーの前線布陣が機能すると言える。

無得点に終わった中国戦だが、上田はすでに課題解消に向けて明確な指針を描いている。抱えるジレンマも、工夫と成長のエネルギーに。

「まだまだそんなにうまくいっているとは自分たちは思っていない」

地に足のついた発言が、余計に明晰な姿勢を際立たせていた。

取材・文=西川結城

▶サッカー観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう

DAZN(ダゾーン)をテレビで見る方法7つを厳選!超簡単な視聴方法を紹介
DAZNの2019年用・最新取扱説明書→こちらへ  ┃ 料金体系→こちらへ  ※
【簡単!】DAZNの解約・退会・再加入(一時停止)の方法を解説  ※
【最新】Jリーグの試合日程・放送予定一覧/2019シーズン
Jリーグの無料視聴方法|知っておくと得する4つのこと
「※」は提携サイト『 Sporting News 』の提供記事です