17日のラ・リーガ開幕節、バルセロナは敵地メスタージャでのバレンシア戦に2-1で勝利した。
15日(木)に開幕した2024-25シーズンのラ・リーガ。猛暑の問題で気温が下がる19時以降に試合開催を制限しているため、開幕節は19日(月)までと5日間に分けて開催されるが、3日目にしてスペイン2強の一つバルセロナが登場している。
解任されたチャビ前監督に代わりバルセロナを率いるフリック監督は、フレンキー・デ・ヨング&ガビを負傷、ギュンドアンを体調不良(一部メディアは退団を望んでいると報道しているが……)で欠くために、ベルナル(17)&カサード(20)の下部組織2選手をボランチとして起用。スタメンはGKテア・シュテーゲン、DFクンデ、クバルシ、イニゴ・マルティネス、バルデ、MF(中盤後列)ベルナル、カサード、(中盤前列)ヤマル、ハフィーニャ、フェラン、FWレヴァンドフスキで、4-2-3-1のシステムを使用している。
前半、バルセロナはベルナルがCB2枚の間に入り、その前にカサードが位置する形で攻撃を組み立てる。しかしボールこそ保持するものの良質な攻撃は見せられず、コンパクトな4-4-2で堅守速攻を仕掛けるバレンシアに苦しめられることになった。
そして44分、ホームのバレンシアがその好パフォーマンスにふさわしい先制点を獲得。左サイドのディエゴ・ロペスが送ったクロスから、I・マルティネスもバルデもマークを外してフリーとなっていたウーゴ・ドゥロがヘディングシュートでネットを揺らした。最初はオフサイドを取られたが、その後I・マルティネスの片足が残っていたためにオンサイドと認められている。
バレンシアはさらに48分、T・シュテーゲンのパスミスをディエゴ・ロペスが奪って再びウーゴ・ドゥロに絶好機を供したものの、このシュートは枠に入る直前にクバルシにクリアされている。そして前半AT6分、0-2とされるところだったバルセロナが、逆にゴールを決めてスコアをタイに戻した。左サイドのハフィーニャが放ったクロスをペナルティーエリア内右のヤマルが右足ダイレクトで中央に折り返すと、そこに位置していたレヴァンドフスキが滑り込みながら右足でボールを押し込んでいる。試合は1-1で折り返した。
迎えた後半、バルセロナは49分に逆転弾を記録。フェランのスルーパスからペナルティーエリア内左に侵入したハフィーニャが、モスケラに倒されてPK判定に。キッカーのレヴァンドフスキが枠の右上隅にシュートを突き刺し、この日2点目を決めている。
効果的な攻撃でスコアをひっくり返したバルセロナは60分過ぎ、バルデが負傷でプレー続行不可能となり、フリック監督は代わりに下部組織のジェラール・マルティンを投入。またクバルシ、フェランも下げてクリステンセン、負傷明けのペドリをピッチに立たせている。
その後もバルセロナはボールを保持して追加点の可能性を探り、同時にバレンシアの攻撃機会を削っていく。フリック監督は71分にベルナルをエリック・ガルシアと交代。エリック・ガルシアはそのまま中盤に入り、クリステンセンは継続してセンターバックを務めた。
終盤はバレンシアが意地を見せて攻撃を仕掛けようとしたが、守備的な選手を増やしたバルセロナがアタッキングサードへの侵入をほぼ許さず。フリック監督は89分に最後の交代カードを切り、ヤマルを下げてプレシーズン大活躍のパウ・ビクトールを公式戦デビューさせる。なおスペイン代表のEURO2024優勝に大きく貢献したヤマルは、まるでかつてのイニエスタのように、メスタージャの少なくない観客から喝采を受けてピッチから下がっている。
バルセロナは結局、1点リードを維持したまま試合終了のホイッスルを迎え、フリック体制下初の公式戦で白星を飾った。パフォーマンスの質はまだ高いとは言えないものの、それでもレヴァンドフスキが迎えた決定機をきっちり物にし、終盤には手堅い守備を見せてしっかりと勝ち点3を獲得している。
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