Bove 2-3Getty Images

試合中に心停止のフィオレンティーナMFが明かす当時の舞台裏「あの15分間は覚えていて」

昨年12月1日のフィオレンティーナ対インテル戦で倒れたフィオレンティーナのMFエドアルド・ボーヴェが、イタリアのポッドキャスト番組「パッサ・ダル・BSMT」に出演し、当時の舞台裏を明かした。

22歳のボーヴェは、昨年12月1日のフィオレンティーナ対インテル戦の17分、突然、意識を失って心停止となり、フィレンツェ市内のカレッジ大学病院へと救急搬送されたが、現場にいた救急隊らの迅速な救護も幸いし、一命をとりとめた。

将来的に除去可能な除細動器を皮下に植え込み、現在、日常生活を送っているボーヴェが、当時の出来事を振り返った。

「あの15分間のことは覚えていて、それまでのプレーも覚えている。ラウタロが決めたゴールが取り消された時、すでに目まいを感じていた。だが動悸が強く感じることはなく、食事にせいかと思っていた。胸の違和感はなかったんだ」

「(状況を)理解しようとして、靴紐を結ぶふりをしてしゃがみ込んだ。立ち上がろうとしたら倒れ込んでしまった。医師たちにも聞かれたが、胸のあたりは何も感じなかった。人それぞれ(症状が)違うというのは知っているが、僕の場合、心臓に何も前兆がなかった」

「目が覚めた時は、何も覚えていなくて、事故に遭ったのかと思った。救急車の車内では、僕を蘇生した後、かなり大変だったと聞いている。僕はいきり立って、みんなをかもうとしていたらしいが、何も覚えていないんだ。最初に面会したのは、僕の家族だったが、会ったことも覚えていない。人間の脳が独立して動き、こうした出来事を忘れさせるなんて、信じられないことだ」

ボーヴェは、2021年にEUROの大会中に同様の経験をしたデンマーク代表MFクリスティアン・エリクセンから連絡を受けたことを明かした。「知り合いではなかったのに、彼はすぐに連絡をくれたんだ。すぐに僕に寄り添ってくれて、彼は素敵だったよ。経験者としてある種の親近感があるんだ。彼には『まず穏やかに過ごして休養を取り、家族と一緒に過ごすように』と言われたんだ」

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