FIFPRO(国際プロサッカー選手会)は、加速する過密日程に対して厳しい警告を発している。『The Athletic』が伝えた。
近年大きな話題となっている過密日程。これまで複数の有識者が試合数の多さを訴えてきたが、2025年6月からは32チームが参加する新生クラブ・ワールドカップもスタートすることに。これに対しFIFPROやヨーロピアンリーグ機構は抗議の声明を発表していたが、FIFA(国際サッカー連盟)はフットボール・カレンダー変更の正当性を主張。そしてFIFPROやヨーロピアンリーグ機構は、法的措置に動く可能性も示唆している。
そんな中、FIFPROが1500選手を対象にした調査によると、昨シーズンは6人に1人が「トップレベルのコーチが設定する上限」の55試合以上に出場していたとのこと。また、最も多くの試合に出場したのはFWフリアン・アルバレス(マンチェスター・シティ/アルゼンチン代表)であり、クラブと代表チームを合わせて公式戦75試合(5364分)に出場したようだ。FIFPROが発表した2023-24シーズンの試合出場数トップ5は以下のようになっている。
1位:フリアン・アルバレス「75試合(5364分)」
2位タイ:フィル・フォーデン「72試合(6170分)」
2位タイ:ルイス・ディアス「72試合(5648分)」
2位タイ:ダルウィン・ヌニェス「72試合(4694分)」
5位タイ:コーディ・ガクポ「71試合(4598分)」
5位タイ:フェデ・バルベルデ「71試合(6119分)」
5位タイ:ジョン・マッギン「71試合(6065分)」
またFIFPROは、昨シーズンの出場試合数からフォーデン、バルベルデ、そしてMFニコロ・バレッラの試合出場数を予測。各所属クラブでのリーグ戦や国内カップ戦、チャンピオンズリーグなどの国際大会に加え、各代表チームが戦う試合を含めた結果を予想している。これによると、フォーデンは今季77試合に出場(83試合メンバー入り)、来季は83試合の出場(89試合メンバー入り)が見込まれているようだ。また、バルベルデとバレッラは来シーズンに79試合に出場すると分析されている。
この結果について、FIFPRO理事でイングランド選手協会の最高責任者であるマヘタ・モランゴ氏は、以下のように警告した。
「衝撃的な数字だ。協会として、この問題を自主的な休養やローテーションで解決できるとは思えない。(法的措置は)FIFAやクラブ・ワールドカップへの攻撃ではなく、様々な大会を増やし、自分たちが作成したカレンダーをサイロ化している状況への攻撃なんだ。このクラブ・ワールドカップは、我々が今や転換点に立ったことを意味するものだよ」
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