FC東京は26日、2017シーズンJ1・J3最終戦への来場を呼び掛けるポスターの掲出を開始した。ポスターに起用されたのは、今季限りでの現役引退を表明しているMF石川直宏だ。
石川の背番号18にちなみ、18パターンのポスターを作成。これはFC東京として初の試みとなる。2002シーズンから16シーズン在籍した石川の、1シーズンごとの軌跡をたどりながら、2017シーズンJ1・J3最終戦への来場を呼び掛ける内容だ。
ポスターは、ホームタウンエリアの商店街を中心に、都内約3300ヶ所で随時ランダムに掲出。また11月1日から30日まで、新宿南口の京王モールで18パターン全てのポスターが掲出される。
実戦復帰に向け、ボールを使ったトレーニングを進めている石川直宏は、「自分のポスターが貼られているのは、スゴく照れくさいけれど、非常にありがたいです。写真だけを見てもクラブと共に成長してきた歴史を感じます。このポスターを見て、自分のプレーヤーとしての最後の姿を見に来てもらえれば嬉しく思います。味スタはもちろん、FC東京の選手としてデビューした駒沢も思い入れがあるので、両方のピッチに立てるように、ここから積み上げていきたいと思います」とコメントしている。
1981年生まれの石川は横浜F・マリノスユースからトップチームに昇格。各年代の日本代表に選ばれ、2001年にアルゼンチンで行われたFIFAワールドユース(現FIFA U-20ワールドカップ)では10番を背負った。その後、2002シーズン途中にFC東京へ期限付き移籍したことで大ブレイク。右サイドを駆けるスピードスターとして名を馳せ、2003年に日本代表デビューを果たした。
2005年9月に右膝に大ケガを負いながら完全復活を果たすと、2009シーズンには抜群の得点感覚を見せて24試合15ゴールと活躍し、Jリーグベストイレブンにも選出された。同年10月に日本代表復帰を果たし、南アフリカW杯の“切り札”として期待されたが、代表復帰直後に今度は左膝を重傷が襲う。
その後もケガに悩まされながら真摯な姿勢でサッカーに取り組んできたが、2015年8月のドイツ遠征で再び左膝を負傷。昨秋、J3リーグで実戦復帰し、J1の舞台を目指してトレーニングを積んできたが、2017年8月2日に今季限りでの現役引退を発表。日本プロサッカー選手会の副会長を務めた経験を持つなど人望も厚く、FC東京のみならず多くのサッカーファンから支持されてきた選手でもある。
