22日のヨーロッパリーグ(EL)・グループI第1節、ビジャレアルは本拠地エル・マドリガルでのスイヴァススポル(トルコ)戦に5-3で勝利を果たした。日本代表MF久保建英は先発フル出場を果たし、1ゴール2アシストを記録する活躍を披露した。
ラ・リーガここまでの6試合でベンチスタートだった久保は、ヨーロッパリーグ一戦目でついにビジャレアルの公式戦初先発を果たした。ポジションは4-2-3-1のトップ下。
試合が始まってみると、久保は自由にピッチ上を走り回った。トップ下の位置にとどまることなく、後ろに引いて負傷離脱中の司令塔パレホの代わりにビルドアップのタクトを握ったり、右ウィングのチュクウェゼが中央に入れば代わりに右を埋めたりと、まるでビジャレアルは久保を中心に攻撃しているようだった。
そうして12分、久保の記念すべきビジャレアル加入後初得点が決まる。ペナルティーエリア手前からチュクウェゼがグラウンダーのシュートを放ち、これをGKサマサが弾くと、こぼれ球にいち早く反応して駆け寄った日本人MFが、左足でそれを押し込んだ。
久保は初得点の8分後となる20分には、初アシストも決める。ペナルティーエリア手前で精度の高いスルーパスを出すと、これに走り出したバッカがそのままシュートを決め切っている。
久保の活躍で2点をリードしたビジャレアルだったが、33分にカヨーデに最終ラインを突破されて1点を返される。その1分後には久保のパスを起点にペナルティーエリア内でバッカが倒されてPKを獲得したが、バッカ本人が蹴ったシュートはサマサに弾かれて追加点ならず。そして43分、ヤタバレにヘディングシュートを決められてスコアをタイに戻されている。
ハーフタイム、エメリ監督はアンカーを務めていた19歳バエナをイボラと交代。これに伴いチュクウェゼを左ウィング、久保を右ウィングとした。前半同様にボールを保持して攻め込むビジャレアルは、57分に久保がまたもアシストでゴールを導く。左CKからキッカーの日本人MFがクロスを送ると、フォイスが頭で枠内に押し込んでいる。
だが、EL初出場のスイヴァススポルも食い下がる。ペナルティーエリア手前からのフリーキックをグラデルが決め切り、再び同点に追いついた。苦戦するビジャレアルだったが、70分にバッカとの交代で投入されたパコ・アルカセルが、その4分後に勝ち越し弾を記録。チュクウェゼのパスからサマサをかわして無人のゴールにボールを流し込んだ。P・アルカセルはさらに78分、今度はフォイスのスルーパスから最終ラインを抜け出してこの日2点目を記録して、スイヴァススポルに引導を渡している。
守備で脆弱な部分も見せたものの、セビージャで3回にわたってトロフィーを掲げたEL最多優勝指揮官エメリ監督とともに、悲願の初優勝に向けて幸先の良いスタートを切ったビジャレアル。久保は間違いなく、この勝利を呼び寄せた一人だった。ここまでは出場機会が限られていた日本代表MFだが、今後の過密日程を考慮すれば、活躍の機会は増えることになりそうだ。
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