キリンチャレンジカップ2017が10日に日産スタジアム（横浜）で行われ、日本代表はハイチ代表と対戦した。試合は3-3のドロー。2試合連続でフル出場を果たしたDF槙野智章（浦和レッズ）は試合後、今回明らかになった課題について語った。
試合の感想を聞かれると、「個人としてよりも、チームとしてうまく行った部分とうまく行かなかった部分があります。捉え方によりますけどね。W杯に向け、いろいろな部分が見えた試合だった」と答える槙野。その表情は決して明るくない。「最後に香川（慎司／ドルトムント／ドイツ）選手が決めましたけど、ディフェンスとしては3失点。負けに等しい引き分け」と、試合を総括した。
2試合連続でのフル出場となったが、「試合に出ただけで満足するのではなく、2失点、3失点としていますから」と、やはり厳しい。ただ、「久々のゲーム、代表の中でもチームとして戦うこと。後ろからリーダーシップを執って周りを動かすことは、自分に求められていた部分で、それはできたと思います」と、一定の手ごたえはつかんだようだ。
DF長友佑都（インテル／イタリア）が交代で退いた後は、キャプテンマークを巻いた。「引っ張っていかないといけない年齢だし、立ち位置でもある。そういう意味では、チームを引き締める、流れを変えることが求められたと思います。後半は失点をしてしまいましたが……。前向きに考えると、たくさん得るものがあったゲームだと」と、ポジティブに捉えた。
ハイチ代表については「FIFAランキングは、うちとそんなに変わらない。ただ、公式戦から少し遠ざかってると聞いています。そのため、自分たちがボールを保持する時間、攻撃の時間は、かなり長かったと思いますが、やっぱりカウンターですね。1人ひとりの質はニュージーランドよりも上だったという印象を受けました」と、その技量を素直に認める。
その上で、「ニュージーランドとハイチに比べ、11月のベルギーとブラジルは間違いなく、個人のスキルと技術は全く変わってくると思います。ハイチ相手に失点をしているので、次の相手を考えると、やるべきことは、まだまだたくさんある」と、さらなるレベルアップが必要との見解を示した。
また、11月の代表戦でも選ばれるためにも「今日で代表合宿は終わりましたけど、帰ってからは所属クラブで、負けられない試合が続きます。11月に向け、今回得たもの、感じたものをクラブでプレーしていなかないといけない」と、力強く語った。