ブライトンのロベルト・デ・ゼルビ監督が、自身の哲学を『The Athletic』のインタビューで語っている。
現役時代はセリエBやCなどでプレーしたデ・ゼルビ監督。引退後は指導者の道へ進むと、2018年~2021年まで指揮を執ったサッスオーロで大きな注目を集めることに。そしてシャフタール・ドネツクを経て、2022年9月18日にブライトン指揮官へ就任した。
すると見事な手腕で三笘薫ら選手の才能を次々に開花させ、公式戦44試合で23勝7分け14敗を記録。昨季クラブ史上初のヨーロッパリーグ出場権獲得に導くと、今季もマンチェスター・ユナイテッドに快勝(3-1)するなど素晴らしい戦いを続けている。『スカイスポーツ』で解説者を務めるジェイミー・キャラガー氏も先日、「我々はプレミアリーグで最高のチームの1つ、そして間違いなく最高の監督の1人を目にしている」と絶賛していた。
そんなデ・ゼルビ監督は、『The Athletic』で「何かを変えることはできるし、選手によって変わることもある。だが、DNAは同じだ。このDNAは私のキャラクターや歴史、家族、選手としての経験そのものだよ」と言及。さらに「私は楽しんでいたいんだ。夢の中を生きているので、楽しまないとね。ブライトン、シャフタール、サッスオーロで本当に楽しんでいる。まずはそうしないと」と、サッカーを楽しむことが一番だと語った。
同メディアは、ブライトン攻撃陣の躍進に注目。例として三笘とエヴァン・ファーガソンが計77試合で26ゴール15アシストを記録していることを称えつつ、チームの成長について質問している。するとデ・ゼルビ監督は、以下のように答えた。
「私は選手時代にルールに従わなければいけなかった。今はここで自分が決めることができる。選手たちには最高のコンディションで楽しんでもらいたいんだ。我々はサッカーができることが幸運であり、幸せなことなんだよ。私の人生にはもう一度チャンスがある。選手としての人生と監督としての人生、2つの人生を送っているようなものだ。過去の間違いから改善し、違う状況で別の人生を生きることができるんだ」
■サッカー中毒
なお、ブライトンのトニー・ブルーム会長は以前にデ・ゼルビ監督のことを「サッカー中毒」と表現している。「仕事のスイッチを切る時は?」と聞かれた指揮官は、「なぜだい?」と驚いた顔で返答。自身の考えを語った。
「私がサッカーの仕事が大好きで、テレビで試合を見るのが大好きで、スタッフらとサッカーについて話すのが大好きなら……それは仕事ではない。情熱だ。情熱を示す適切な時間なんてない。情熱は24時間あるんだ。問題はまったくない。楽しみたい時はサッカーについて語り、仕事をしたい時もサッカーについて語るんだ」


