FAコミュニティ・シールドが10日に行われ、クリスタル・パレスとリヴァプールが対戦した。
イングランドトップリーグの新シーズン開幕を告げるFAコミュニティ・シールド。昨季のFAカップ王者パレスと、プレミアリーグ王者リヴァプールが“聖地”ウェンブリー・スタジアムで激突した。パレスでは鎌田大地が先発入り、リヴァプールでは注目の新加入ヴィルツやエキティケらがスタメンに入った一方で、遠藤航はベンチスタートとなっている。
試合は序盤からリヴァプールがボールを握ると、4分に早速先制に成功。ヴィルツのパスを受けたエキティケが反転し、コースを突いたシュートをファーサイドに突き刺した。期待の新加入FWの公式戦初ゴールにより、プレミアリーグ王者が幸先よく大きなリードを奪う。
いきなり追いかける展開となったパレスだが、失点後はボールを握りながらチャンスを作っていく。すると15分、鎌田大地のスルーパスに抜け出したマテタがGKとの一対一を迎えるが、これは飛び出したアリソンに止められる。しかしこぼれ球を拾うと、カットインしたサールがボックス内で倒されてPKを獲得。これをマテタが冷静に沈めた。FAカップ王者もすぐさま反撃、同点に追いついた。
追いつかれたリヴァプールだが、再び取り返す。21分、右サイドで受けたフリンポンが縦に仕掛けてクロスを送ると、これがそのままゴールイン。再び新加入選手の公式戦初ゴールで、プレミアリーグ王者がまたもリードを奪った。
再びリードを許したパレスだが、28分にアクシデント。先発してチャンスにも絡んでいた足を痛めて鎌田大地が座り込むと、そのままベンチへ下がることに。ヒューズが交代で入った。前半から互いにゴールを奪い合う白熱の展開となったが、リヴァプールが1点リードで折り返す。
後半もリヴァプールがボールを握り、パレスが構えて速攻を狙う展開に。リヴァプールが52分にヴィルツのクロスにエキティケが合わせると、パレスも55分にボックス内に侵入したエゼがチャンスを迎える。パレスは58分にも、左サイドからのクロスにサールが飛び込んで際どいシュートを放った。62分にも速攻からエゼが決定機を迎えたが、GKアリソンのファインセーブに阻まれる。同点には至らないが、徐々にパレスがゴールに迫っていく。ピンチを迎える場面が増えていたリヴァプールは、70分に2枚替え。エキティケとジョーンズを下げ、遠藤航とマクアリスターを投入した。
しかしパレスの勢いは止まらず、77分に試合を振り出しに戻す。敵陣でボールを奪い返すと、ウォートンの浮き球パスに抜け出したサールがGKとの一対一を制した。FAカップ王者も食らいつく。追いついたパレスは、その直後にもサールが決定機。逆転へ向けサポーターも大声援を送る。
互いにその後も死力を尽くしてゴールを目指したが、決勝点は生まれず。試合の行方はPK戦に委ねられる。リヴァプールの先行で始まったPK戦だが、1人目のサラーが失敗。さらに2人目のマクアリスターのキックはGKヘンダーソンがストップする。しかし、パレス2人目エゼのキックもGKアリソンがセーブ。すると、リヴァプール4人目エリオットのキックもGKヘンダーソンがファインセーブしたが、パレスも4人目ソサがバーに当ててしまう。それでも最後は5人目のデベニーが沈め、パレスがPK戦を3-2で制した。これで新シーズンの“前哨戦”を制し、タイトルを獲得している。
なお、リヴァプールは15日にホームでボーンマスと、パレスは17日にチェルシーと敵地でプレミアリーグ開幕戦を迎える。




