PFA(イングランド・プロフェッショナル・フットボーラーズ・アソシエーション)のCEOは、FIFAクラブワールドカップ(CWC)2025に対して警鐘を鳴らしている。
ついに開幕を迎えた新生CWC。今大会から4年に一度の開催、出場クラブは32チームまで大幅に拡大し、約1カ月間に渡って行われる。しかし、大会の拡充による試合数の増加は深刻な問題となっており、FIFPRO(国際プロサッカー選手会)はFIFAを相手取って正式に訴訟を起こしており、またラ・リーガのハビエル・テバス会長も「完全に馬鹿げている」と酷評していた。
そしてPFAのマヘタ・モランゴCEOは『The Times』で、大会日程に警鐘を鳴らしている。来季のプレミアリーグはCWC閉幕から5週間後に再開となるが、「選手たちは“ノンストップ・フットボール”の影響を、代表戦から国内リーグ、そしてポストシーズンの国際試合へと移り変わる影響を非常によく理解している」とし、以下のように指摘した。
「中には、ポストシーズンやプレシーズンの大会に出場した後、フルシーズンを終えて、また別の主要大会に参加する選手もいる。これは終わりなきフットボールカレンダーであり、意味のある休息がなければ、まったく持続不可能だ」
なお、FIFPROの委託を受けたメディカル及びパフォーマンスの専門家70名は、すべてのプロ選手は“バーンアウト(燃え尽き症候群)”を防ぐためにも、最低でも夏に4週間の休息とシーズン開始前に4週間のプレシーズントレーニングを行うことを推奨している。モランゴCEOはこの調査結果に触れつつ、以下のように続けた。
「選手や各協会は高まり続ける要求の影響を議論してきたが、現場にいて問題を理解している専門家がこうした懸念を裏付けていることが非常に重要だ。あの調査結果は、選手がフットボールから離れて適切な休息と回復期間を持つ必要性を浮き彫りにした。それが常識的な措置であるべきなんだ」
「カレンダーをみて『もうたくさんだ』と言うだけで解決策がない、ということではない。医療の専門家たちは、選手の健康を守るために具体的かつ即時に講じる対策があることに同意している」


