昨季プレミアリーグ3位のチェルシー、オランダリーグ覇者でCLベスト4入りしたアヤックス、スペインの名門であるバレンシア、リーグ・アンでPSGに次ぐ存在のリールが入ったグループHは、今大会で最も混戦が予想されるグループの一つとなった。
本命：◎アヤックス（グループ首位突破オッズ：3.8倍）
(C)Getty Images
本命は、昨季に5年ぶりとなるエールディビジ制覇、そしてCLでベスト4に躍進した名門・アヤックスだ。主将を務めていたDFマタイス・デ・リフトとMFフレンキー・デ・ヨングの移籍により大幅な戦力ダウンは否めないが、MFハキム・ツィエク、MFドニー・ファン・デ・ベーク、FWダヴィド・ネレスらが残留した点はポジティブな材料で、さらにこのクラブはシーズン中にも若手が台頭できる土台がある。今季も開幕からの公式戦9試合でいまだ負けなし、エールディビジでの首位をキープしている。厳しい国内リーグを戦うチェルシー以上にCLへの準備ができる点も優位。チーム構築中のチェルシーとは異なり、テン・ハーフ体制3年目で、グループ最上位の存在と言えるだろう。
対抗：〇チェルシー（グループ首位突破オッズ：2.1倍）
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フランク・ランパード新体制の下で安定感こそアヤックスに譲るものの、地力だけを見れば首位突破の有力候補。ヨーロッパリーグ王者としてのCL参戦となるが、チーム最大のスター選手だったエデン・アザールが退団しただけでなく、補強禁止処分によって戦力アップが叶わず、その分だけランパード監督はメイソン・マウントやフィカヨ・トモリらユース出身の若手を積極的に登用している。そして、その筆頭がここまでのプレミアリーグで7得点を挙げるFWタミー・エイブラハム。クラブのレジェンドであるディディエ・ドログバを彷彿とさせるこの21歳が欧州の舞台でどこまでできるかがポイント。開幕5試合でクリーンシートなく11失点という守備の改善も含めて課題が多いだけに、簡単な戦いにはならないはずだ。
3番手：▲バレンシア（グループ首位突破オッズ：3.8倍）
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昨季のリーガ・エスパニョーラで4位に入り、2年連続のCLを戦うバレンシア。しかし今季、1勝1分け1敗で迎えた第4節のバルセロナ戦で2－5と大敗すると、クラブがマルセリーノ・ガルシア・トラル監督の解任を決断した。補強方針の対立やコパ・デル・レイにも注力する姿勢が解任の理由ともされているが、サポーターたちは満足しておらず、クラブは混沌の中で敵地での初戦、チェルシー戦を迎える。新指揮官を務める43歳のアルベルト・セラーデス監督は現役時代にレアル・マドリーとバルセロナでプレーし、引退後はアンダー世代のスペイン代表指揮官やフル代表のアシスタントコーチを歴任。クラブでの指導は初めての中、ロドリゴやダニエル・パレホ、ゴンサロ・ゲデスらタレントを中心に可能な限り早くチームを構築することが求められる。
穴：△リール（グループ首位突破オッズ：11倍）
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昨季にリーグ・アンで2位入りに大きく貢献したリヨンだが、今夏にはFWニコラ・ペペだけでなく、機動力と配給力でリヨンの中盤を備えていたブラジル人MFチアゴ・メンデス、そして「ポルトガルのムバッペ」とも言われたFWラファエル・レオンも引き抜かれた。それでも、新たに獲得した20歳のナイジェリア代表FWヴィクター・オシムヘンが開幕5試合で5ゴールと大ヒットとなる可能性がでている点はポジティブだ。そのオシムヘンを筆頭に、DFガブリエウ（21歳）、DFドマゴイ・ブラダリッチ（19歳）、DFメフメト・チェリク（22歳）、MFブバカー・スマレ（20歳）、MFレナト・サンチェス（22歳）、FWジョナタン・イコネ（21歳）、FWジョナタン・バンバ（23歳）と主力に若いメンバーが揃うだけに、勢いに乗った時の爆発力は脅威。グループの台風の目となる可能性も十分だ。
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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です
