Roman Abramovich Chelsea ownerGetty Images

チェルシー、ロシア人オーナーのアブラモヴィッチ氏が管理・運営を手放すと発表

チェルシーのオーナーを務めるロマン・アブラモヴィッチ氏が、クラブの運営を評議委員会へ委ねることを発表した。

先日からロシア・ウクライナ間の緊張が高まる中、ロシア軍によるウクライナ侵攻が24日から始まった。この影響はフットボール界にも及んでおり、欧州サッカー連盟(UEFA)がチャンピオンズリーグ決勝の舞台をサンクトペテルブルクからパリに変更するなどの事態にも発展している。

そんな中、チェルシーのロシア人オーナーであるアブラモヴィッチ氏が26日に声明を発表。オーナーとして残るとしつつも、「管理・運営はチェルシー・チャリタブル・ファウンデイションへ委ねる」とのメッセージを発信している。

「20年近くチェルシーのオーナーを務めてきた中で、私は常に自分の役割を管理者だと捉えてきた。地域社会の中で積極的な役割を果たして将来へ向けた構築をしつつ、クラブが今日できる最大限の成功を確実にさせることが仕事であった」

「常にクラブの利益を第一に考えて決断をしてきた。この価値観は今も変わらない。だからこそ今日、チェルシー・チャリタブル・ファウンデイションの評議委員会へ管理・運営を委ねることにした。クラブ、選手、スタッフ、そしてファンの利益を守るため、今の形が最適だと考える」

なお、『GOAL』のチェルシー番記者を務めるニザール・キンスラ氏は、「チェルシーのHPを通じて発表された声明は曖昧で、多くの疑問を残す」とし、以下のように見解を示した。

「事実上マリナ・グラノフスカイアとペトル・チェフが依然としてクラブのサッカー部門を運営し、残りの役員たちが他部門の決断を導いていることは変わらない。その中で、アブラモヴィッチが通常行うような問題を管理委員会が介入して解決することになる」

「アブラモヴィッチが将来的にスタンフォード・ブリッジへ戻る可能性も否定できないが、できる限りチェルシーとの関係を断つことが主な目的だろう。イギリス政府の目から見た場合、これがアブラモヴィッチとチェルシーの関係を断つのに十分かどうかはわからない。仮にロシアのウラジーミル・プーチンの暴力がエスカレートした場合、オーナーへの制裁へ動く可能性がある」

55歳のロシア人実業家であるアブラモヴィッチ氏は、2003年にチェルシーを買収。その後移籍市場で大量の資金を投入し、次々とスーパースターを獲得した。彼がオーナーを務める間、5回のプレミアリーグ制覇や2度のチャンピオンズリーグ優勝を達成。数々の栄光を築いてきた。

しかしリヴァプールとのリーグ・カップ決勝を目前に控える中、驚きの声明を発表している。

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