Joselu(C)Getty Images

劇的2発でレアルをCL決勝に導く!努力が報われた34歳”苦労人”ホセル「これまで見てきたどんな美しい夢も…今夜の出来事にはかなわない」

8日のチャンピオンズリーグ(CL)準決勝2ndレグ、レアル・マドリー対バイエルン・ミュンヘン2-1でマドリーの勝利に終わり、2戦合計でも4-3と上回ったマドリーが優勝を果たした2021-22シーズン以来となるCL決勝進出を決めている。

68分にデイヴィスの先制点を許し、窮地に陥っていたマドリーだったが、再び劇的勝利を果たしてしまった。今回の逆転劇を牽引したのは、昨夏下部組織に在籍した同クラブに出戻った苦労人、34歳ホセルである。

途中出場からピッチに立ったホセルはまず88分に同点弾を獲得。ヴィニシウスのミドルシュートをノイアーが弾くと、そのこぼれ球にすかさず反応して、冷静にボールを枠内に押し込んだ。マドリーの14番はさらに91分、リュディガーのクロスを左足で巧みに流し込み、たった4分でスコアをひっくり返している、

若い頃はレアル・マドリーで出場機会を得られず、スペイン、ドイツのクラブを渡り歩きながら努力と研鑽を続けたホセルは、33歳となって心のクラブに復帰。控えFWながらも出番を得られればゴールなどで期待に応え、チームに確かな貢献をしてきた同選手は、世界中の注目を浴びるこのバイエルンとの大一番で、自身がスポットライトを浴びたのだった。

試合後、スペイン『モビスタール・プルス』とのインタビューに応じたホセルは、次のような感想を述べている。

「自分がヒーローかなんて分からない。だけど、とても幸せだ。そんなの簡単に想像できるはずだよね⁉︎」

「信じられないよ。何というか、凄まじいことが起こってしまった……。このチームは絶対にあきらめない。マドリーには最後まで戦い抜く精神がその血に流れている。僕たち何かをしたとすれば、まさにそれなんだ」

「1点目を決めたときに感じたこと? マドリーでは引き分けに追いついたとき、ボールをつかんでピッチの中央に戻ろうと言われる。僕たちは勝たなくてはいけないんだから。1-1で感じたのはそういうことで、ファンも僕たちの背中を押してくれた。これこそがレアル・マドリーの純粋なメンタリティーなんだよ」

そしてピッチに立ったとき、逆転劇の主役になることを想像していたかを問われたホセルは、次のように返している。

「選手は誰だってこういった活躍を見せることを夢見るものだ。1点目は抜け目なくチャンスに備えなくてはいけなかった。彼らは疲れていて、DFラインを下げていたからね」

「でも、僕がこれまで見てきたどんな美しい夢でさえ、今日起こったことにはかなわないよ」

レアル・マドリーがベルナベウで繰り返す劇的勝利に、明確な理論は存在するのだろうか。

「もちろんある。僕たちは逆転し、勝利した。それは感情とハートによるものだ。監督が言うように、こういった試合ではハートで勝たなくちゃいけないんだ」

ホセルはエスパニョールからの1年レンタルによってレアル・マドリーでプレー。来季、心のクラブに残る可能性はあるのだろうか。

「僕は今だけに集中している。3週間後にはチャンピオンズ決勝があるんだよ。まずはこの3週間に集中して、その後のことはそれから見てみようじゃないか」

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