第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会の決勝が1日に行われ、埼玉スタジアム2002でセレッソ大阪と横浜F・マリノスが対戦した。試合は2-1でC大阪が勝ち、優勝が決定。試合後、C大阪のMF山口蛍が充実感を語った。
試合では、開始8分で失点を喫した。その後1点ビハインドの展開が続くことになるが、山口は「まず失点しないように入ったんですけど、失点してしまった。でも、焦りはあんまりなかった。試合は90分だから、後半もあるし、同点にできる自信はみんなの中にあったんで」と振り返る。
「ルヴァン（JリーグYBCルヴァンカップ）の決勝を経験したことによって、精神的な面も含めて楽にというか、リラックスして入れた」と言う。タイトル獲得は自信や狂喜を生んだだけでなく、試合での余裕までをももたらしたようだ。
「もちろんお互いの掛け声もあるし、後ろの選手には『最後まで身体張ってれば前の選手が決めてくれる』っていう信頼がある。それが結果を生んでるんじゃないかと思います」とチームメイト同士の信頼関係に絶大な自信をのぞかせる。そして実際に逆転に成功し、試合終了時に山口は思わずガッツポーズを見せ、喜びを爆発させた。
「でもリーグで優勝する、1年を通して安定して（勝つ）っていうのは本当に難しいことだって改めて感じたんで。次はそれを目標にしてトライしていきたい」と、リーグ3位という好成績にも満足せず、貪欲な姿勢を見せる山口。
C大阪はこれでAFCチャンピオンズリーグ（ACL）本戦出場が決まり、2018シーズンはJ1リーグとACLを並行して戦っていくこととなる。さらに山口個人としては、日本代表としてFIFAワールドカップ本大会に出場する可能性も濃厚なだけに、調整の難しいシーズンとなりそうだ。「まあケガしないようにいきたい。試合はずっと出たいから。あんまり休みたくはないんで、試合に出ながらコンディションを保つ、っていうのが一番大事かなって思います」とハードスケジュールはいとわない考えを示した。