『Goal 50』は世界最高の選手たちを選び出す目的で2008年に開始された。10回目を迎えた今回はクリスティアーノ・ロナウドがその頂点に輝いている。
レアル・マドリーのストライカーはこれで5度目の受賞。4回で並んでいたリオネル・メッシを1つ上回ることになった。この記録は紛れもなく偉大なことだが、果たして過去10年では世界で最も活躍し続けてきた選手は誰になるのだろうか。メッシやロナウドという偉大なクラックを超えた選手はいたのかを検証する。
今回我々は、『Goal』世界37か国の編集部や記者たちによる投票を第1回から積算。通算得票数が多い選手を20名選び出した。
20.ゴンサロ・イグアイン(137票)
Getty Imagesアルゼンチン出身のゴールに飢えたストライカーはこれまで『Goal 50』に5度選出されているが、その間3クラブに所属してきた。レアル・マドリー、ナポリ、そして現所属のユヴェントスだ。
昨年には過去最高の9位に入った。まだパルテノペイ(ナポリの愛称)に所属していた当時、彼はセリエAのシーズン最多得点記録を更新する36ゴールを挙げる活躍を見せたからだ。
19.フィリップ・ラーム(142票)
Getty昨シーズンで引退したものの、ピッチ上で常に安定した働きを見せてきたドイツ人サイドバックは、『Goal 50』でも過去5回トップ20入りを果たしている。
本職はサイドバックだが複数のポジションでプレーができる彼は、キャリア晩年にバイエルン・ミュンヘンを率いたペップ・グアルディオラによって中盤へとコンバートされたが難なくこなして見せた。また2014年のブラジル・ワールドカップで、ドイツが悲願の優勝を果たした際には4位に入っている。
18. ダニエウ・アウベス(150票)
Getty Images『Goal 50』では、これまで6度選出。今年で34歳になるこのブラジル人右サイドバックは、昨シーズン所属したユヴェントスで国内2冠を達成。さらに今シーズンから加入したパリ・サンジェルマンでも素晴らしい開幕を迎えている。
彼のキャリアで忘れてはならないのが、最高のフットボールで世界を魅了したバルセロナでのプレーだ。2009年の『Goal 50』で6位に選ばれているが、この年は彼がカンプ・ノウにやってきた最初の年。しかし、そんなことを忘れさせるほどにアウベスはチームの重要なピースとなり3冠達成に貢献した。
17.マヌエル・ノイアー(157票)
Getty Imagesスイーパーさながらのプレーもこなしゴールキーパーの役割に革命を起こし、GK界に衝撃を与えた。現代の世界最高キーパーはこれまで『Goal 50』に6度選ばれている。
今年はケガに苦しんだが、2017年のリストでは33位に名前が載った。彼の最高順位は2年前の15位だ。
16.ウェイン・ルーニー(160票)
Gettyこの夏、少年時代を過ごしたエヴァートンへの復帰を果たした元ワンダーボーイにとって最高の日々は過去のものかもしれない。だが32歳になるこのフォワードは『Goal 50』に5度選出されている。
イングランド代表そしてマンチェスター・ユナイテッドの歴代最高得点の記録を持つルーニー。彼はユナイテッドでプレミアリーグ優勝とチャンピオンズリーグ決勝進出を果たした2009年には10位に入っている。
15.ジャンルイジ・ブッフォン(162票)
Getty先日、イタリア代表からの引退を発表した生ける伝説。涙を流しながら、インタビューに応じる姿は多くの人々の胸を打った。
ゴールキーパーの代名詞とも言える彼は、いまも第一線でプレーを続けており、今年の『Goal 50』では4度目の選出かつ過去最高の2位に選出された。
14.セルヒオ・アグエロ(166票)

今年度の『Goal 50』選出に異論をはさむ余地はないだろう。今回で5度目の選出だ。マンチェスター・シティのエースが、これまで獲得した最高順位は2009年に獲得した10位。当時彼はまだ20歳で、アトレティコ・マドリーでプレーしていた。
13.ガレス・ベイル(175票)
Getty今年の『Goal 50』では1票も獲得することはなかったことが大きくフィーチャーされていることからも、ここ数年で一気にスターダムを駆け上がったことがうかがえる。再びフィットすればまた本来の強力なプレーを取り戻すだろう。
ウェールズ代表のスターは過去5度選出されており、昨年は6位に選ばれている。EURO2016で母国を準決勝に導く原動力となったことが評価された形だ。
12.アルトゥーロ・ビダル(176票)

過去10年間で最も優れたMFの一人であるチリの誇るファイターは、これまでイタリアではユヴェントスで、そしてドイツではバイエルン・ミュンヘンでリーグタイトルを勝ち取ってきた。またチリ代表として2度のコパ・アメリカ制覇を成し遂げた。
30歳になった今年は選外となったが、2015年にはキャリア最高の7位に入っている。
11.アリエン・ロッベン(177票)
Gettyベテランとなったガラスのレフティーは過去1年以上に渡ってその評判を落とし、2017年の『Goal 50』からも漏れている。だが彼はこれまで5度選出されてきた。
オランダ人ウィンガーは2013年にバイエルンの一員として悲願のチャンピオンズリーグ制覇を経験。だが投票者たちは、その翌年のブラジル・ワールドカップでの活躍をより評価することとなった。
10.トーマス・ミュラー(199票)

バイエルンのシンボルとも言える存在は、カルロ・アンチェロッティ前監督到着以降、劇的に出場機会を減らした。だが28歳のストライカーはバイエルンとドイツ代表のここ数年の成功の立役者としてトップ10に滑り込んだ。
実際彼は2010年から2016年までの間に5度『Goal 50』に選ばれている。最高位は2013年の4位で、この年彼はバイエルン史上初の3冠達成に貢献した。
9.ロベルト・レヴァンドフスキ(205票)
Getty Images前指揮官カルロ・アンチェロッティが率いたバイエルンで多くの同僚が苦しんでいたなか、エースがエースたる所以を見せつけるようにゴールを量産し続けた。
昨年の8位には届かなかったものの、このポーランド人ストライカーは今回もトップ20入り。今回の『Goal 50』には6度目の選出で19位に入っている。
8.セルヒオ・ラモス(228票)
Getty規律の面ではまだ多くの改善の余地があるかもしれないが、ピッチの両側で完璧な仕事を果たすセンスに対しては誰も異論を唱えることはできない。
セットプレーから得点を量産し続けるこのセンターバックは今回で『Goal 50』に7度目の選出。それも過去最高かつDFとしてもトップの5位に入った。これはもちろんラ・リーガとチャンピオンズリーグの2冠を達成したマドリーをけん引し続けたことに対する評価だ。
7.ネイマール(231票)
Getty Imagesバルセロナのファンは今夏、世界を騒がせたショッキングなパリ・サンジェルマン移籍に大きく肩を落とした。しかし、このブラジル人クラックはかねてより自身を世界最高の選手の一人であることを証明したがっていたようだ。
彼はサントス、バルセロナ時代から『Goal 50』に選出され続けており、今回は現所属のPSGの一員として7度目の入選となった。2015年にはブラウグラナでメッシとスアレスとともに強力な3トップ“MSN”を形成し大活躍。自己最高の4位に入った。
6. シャビ(234票)
Getty Images引退後は指導者に転身することを明かした“ティキ・タカ”の申し子は、現在カタールのアル・サッドに所属しており、2012年以降『Goal 50』に選出されていない。
にもかかわらず、バルサとスペイン代表で輝いた伝説的プレーメーカーは、歴代ランキングで6位に入った。2008年から2012年まで安定したプレーで常にトップ7に入り続けてきたためだ。特に2009年から2011年は3年連続で3位に入るなど、世界トップレベルのプレーを見せ続けていた。
5.ルイス・スアレス(262票)
Getty Images現代フットボール界における偉大なゴールスコアラーの一人であるウルグアイのエースは、過去7年の『Goal 50』で6度選出されている。
2014年には、過渡期にあったリヴァプールをプレミアリーグタイトルまであと一歩のところまで連れて行ったことは記憶に新しい。前回は過去最高の2位に入っていたが、今年は所属するバルセロナの不調に引きずられるように20位にまで順位を下げた。
4.アンドレス・イニエスタ(295票)

今年の『Goal 50』には選出されていないが、シャビ同様バルセロナで黄金期を築いた天才はこれまで8度選出されている。
33歳にして、すでにバルサのレジェンドとされる彼は2009年に2位に輝いた。この年はバルサが3冠を獲得した年で、その他2011年と2012年にも4位に入っている。
3.ズラタン・イブラヒモビッチ(329票)
Getty Images彼に老化や衰えという言葉は通じないのか。そう思わせるのは、世界を見回しても彼を除けばほとんど見当たらない。
過去10年で世界最高の選手の一人としてまず名前を挙げられるだろう。そのことは『Goal 50』の得票を見てもわかる。
スウェーデン人ストライカーはなんと1回を除く過去全ての『Goal 50』でトップ25から漏れたことがない。トップ10には3度入り、2009年には自己最高となる5位に入った。
2.クリスティアーノ・ロナウド(485票)
Getty過去最高の偉大なゴールマシーンであることは周知の通り。彼は10年以上にわたって継続して活躍し続ける見本のような選手だ。マンチェスター・ユナイテッド、レアル・マドリーそしてポルトガル代表で結果を出し続けてきた。
32歳になるスーパースターはここ最近4度のチャンピオンズリーグで3回クラブにビッグイヤーをもたらし、2016年には母国にEUROのトロフィーを持ち帰った。もちろん全ての『Goal 50』で選出され続けている。
ロナウドがトップ4から陥落したのは2010年のただ1回のみ(9位)。今回1位に輝いたことで5度目の戴冠となった。
1.リオネル・メッシ(488票)
Getty2年連続で4位に終わったものの、ときに“宇宙人”と称される男は『Goal 50』でそれ以下の順位になったことは一度もない。
通算4度頂点に輝いたメッシは昨年まで、史上最高の選手である彼が表彰台を逃すことなどありえないと多くの人が信じて疑わなかった。
事実、彼はこの10年で得票可能な500票のうち驚愕の488票を集めており、長い間その高いレベルを維持し続けていることを証明している。
