クリスティアーノ・ロナウドに5試合の出場停止処分が下された。C・ロナウドはカンプ・ノウで行われたバルセロナ戦で、レフェリーを押したことにより出場停止処分を受けることとなった。自身が見事なゴールを決めた後の愚かな行為には、より厳しい処分が課されることも考えられたものの、実際のところロス・ブランコスにとっては歓迎すべきことと考えられるのかもしれない。
今夏、ポルトガル代表としてコンフェデレーションズ・カップに出場したロナウドは、他のチームメートよりも遅くプレシーズンキャンプに合流。32歳のロナウドはまだフィットネス的に不完全だったこともあり、マケドニアの首都スコピエで行われたマンチェスター・ユナイテッドとのUEFAスーパーカップではベンチスタートであった。
そしてバルセロナとのスペイン・スーパーカップ第1戦でも、ロナウドはベンチからのスタートとなったが、後半から登場すると素晴らしいゴールを決めてみせる。しかし、ゴールから数分後の82分にペナルティエリア内でのダイブによりシミュレーションをとられ、この日2度目の警告により退場となった。その判定を不服としたロナウドは主審を後ろから突き、その出来事がレフェリーによるマッチレポートにて報告されたのだった。
そうした類の行為に対しては通常4~12試合の出場停止が課されるものだが、一夜明けた月曜日にスペインサッカー連盟がロナウドに対して課した裁定は5試合の出場停止処分。それにより彼はバルサとのスーペルコパセカンドレグ、そしてデポルティボ・ラコルーニャ、バレンシア、レバンテ、そしてレアル・ソシエダとのリーガの試合を欠場することとなった。
Goalそれでも、マドリーはロナウドの不在を感じさせなかった。代役の一人であるマルコ・アセンシオがサンティアゴ・ベルナベウで、ブリリアントな左足の一撃を沈める。試合も2-0で勝利し、ロナウド不在の穴よりアセンシオの輝きを示すものとなった。
そしてリーガでも、マドリーはロナウド抜きで戦えるはずである。開幕戦となるデポルティボとのアウェー戦は何の問題もなく完勝し、次にホームで迎えるレバンテ戦も簡単な試合となることだろう。ホームでのバレンシア戦、アウェーでのレアル・ソシエダ戦は幾分難しい試合となるだろうが、ロナウド抜きでもマドリーは強さを証明するはずだ。
それにアセンシオやイスコ、ルーカス・バスケス、マルコス・ジョレンテといった当落線上の選手は、この“チャンス”に奮起するだろう。激しいポジション争いはマドリーというチーム全体にとって大きなプラス要素になるはずだ。

Getty一方、4度のバロンドール獲得を誇るロナウドにとってもこの思わぬ休息は有益なものとなるだろう。昨シーズン、シーズン通してフレッシュな状態を保てたのはジダンにより適度な休息を与えられたからであり、これからのシーズンに向けてフィットネスを完璧にするための十分な時間を得られることとなった。言い換えれば、適切な“プレシーズン”を送ることができることになったのである。
1カ月後の9月20日のベティスとのリーグ戦からロナウドは復帰することが可能で、それまではヴァルデベバスのトレーニング場でコンディション調整とスピード向上のトレーニングに励み、しっかりとリフレッシュした状態で復帰戦を迎えることになる。
チームのキープレーヤーを1カ月欠くことになるのは痛手ではあるが、長い目で見るとロナウドの5試合出場停止というのはマドリーにとってはポジティブなこととなるかもしれない。
文=ベン・ヘイワード/Ben Hayward
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