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Tomoya-Ando(C)GettyImages

【現地発】「テレビで見ていた」舞台についに立つ。安藤智哉がドルトムントで刻んだ感慨と悔しさのデビュー戦

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待ちに待った瞬間がやってきたのは、64分のことだった。

ブンデスリーガ第18節、敵地でのドルトムント戦。8万人を超える大観衆が作り出す「黄色い壁」の熱狂が、地鳴りのように響き渡る。かつて「テレビで見ていた」憧れのジグナル・イドゥナ・パルクで、安藤智哉はついにブンデスのピッチに足を踏み入れた。

試合は1-2。ビハインドを追いかける緊迫した状況での投入だった。「本当に(点を)取りに行かなければいけない状況だったので、やることははっきりしていた。守りつつも前へ行くことを意識しました」。その言葉通り、安藤の意識は迷いなく前へと向けられていた。

特筆すべきは、堂々としたプレーを披露したことだ。自分のエリアに入ってきた相手に迷わず厳しい寄せを見せ、ドイツ屈指の司令塔ユリアン・ブラントに対しても猛然とプレッシャーをかけてボールを奪取。守備から攻撃への切り替えでは、臆することなく縦へのパスを選択し続けた。土壇場で失点を喫し、2-3で敗れはしたが、それを差し引けば上々と言えるデビュー戦だった。

今冬の移籍市場でアビスパ福岡からザンクトパウリへ。新たなクラブに加わって約2週間、「サッカーからもいろいろな学びが多いですけど、私生活でも本当に学びが多い。すごく刺激的というか、日本にいては味わえない環境が自分にとってすごく成長につながると思っている」。その言葉からは、未知の世界で自身をアップデートしていく日々を心から楽しんでいる様子が伺える。

だからこそ、新たな土地で迎える初戦は"結果"が欲しかった。「自分としてはいい面も出せましたけど、まだまだ課題も残るゲームだった」と、デビューという一生に一度の喜びはありながら、何より反省が口をついた。

「すごくいい緊張感の中でデビューできたことは嬉しかったんですけど、やっぱり結果がついてこなかったので悔しいです」

同点に追いついた後の試合運びについて「反省するべき点が多い」と言い切った安藤。その発言権をチーム内で高めるためにも、次に目指すべき場所は明確だ。「僕個人、もっとスタメンから出られるように、次の試合に向けていい準備をしていかないといけない」。デビューという節目は、彼にとって通過点に過ぎない。

「こういったスタジアムで試合ができてすごく感慨深いですけど、本当にここからだなという思いになりました。普段味わえない雰囲気の中でやれたというのは、これからの原動力になると思います」

この日、ドルトムントの巨大なスタジアムで掴んだ手応えと課題を胸に、安藤はザンクトパウリでの新しい日常へと足を踏み出した。

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