マインツMF佐野海舟がドイツ誌『キッカー』のインタビューに応じ、ブンデスリーガでも自身のプレーを発揮できるようになったきっかけなどを語った。
昨夏に鹿島アントラーズからマインツに加入し、すぐさまレギュラーに定着した佐野。現在24歳のMFは、加入直後DFBポカール1回戦の試合から常にスタメンに名を連ね、序盤のリーグ戦2試合を除くすべての公式戦でフル出場。現在4位と絶好調なチームが躍進する中、守備的MFとして大きな存在感を発揮している。
そんな佐野は『キッカー』でマインツでのスタートについて、「確かに馴染むまで少し時間がかかりました」と告白。「それでも変わらず信頼を寄せてくれた(ボー・ヘンリクセン)監督に感謝しています。一番難しかったのはポカール戦より遥かに高かったリーグ戦でのプレースピードだと思います。それに慣れるまで時間が必要でした」と振り返った。
一方、佐野にとって新たな環境に馴染むうえで、今は中盤でコンビを組むナディエム・アミリの存在が大きいようだ。以前にも現地で報じられていたヘンリクセン監督と元ドイツ代表MFとのミーティングは「非常に大事だった」と認め、次のように語った。
「ライプツィヒとのホームマッチ(2024年10月19日/マインツが0-2で敗戦)の前のことで、僕はそれまでなかなか本来のパフォーマンスを発揮できていませんでした。僕はナディエムに対して、彼のためにも戦い、パートナーとして自分のプレースタイルで彼を助けられる準備ができていることを示したかったので、悩んでいました。でもそのとき、ナディエムは『僕も君からたくさん学べる』と言ってくれました。ナディエムがこれほど自分を信頼してくれていると知ったことが、自分にとって大きな支えになりました」
また、佐野はヘンリクセン監督との対話での“アクシデント”にも言及。デンマーク人指揮官は以前、同選手にデュエルへの入り方について説明する際、「私は戦術ボードを勢いよく叩いたんだ。その後、海舟と彼の通訳の方に振り向くと、ボードが後ろから倒れてきて、私は後頭部にこぶができた。海舟はそれを見てちょっとビビったかもね」などと明かしていた。インタビューでこれについて振られた佐野は微笑みを浮かべながら次のように話している。
「最初の一瞬、かなり痛かったのではないかと心配でしたね。でも一緒にいたアシスタントコーチたちが笑っていたので、『痛みはそんなにひどくないんだ』とわかりました。全体的にここの雰囲気について感じ取ることができました。真剣な対話ではありましたが、それでも必要なだけの気楽さがあったのです。そしてもちろん、ボーはものすごく感情豊かな監督でありながら、とても前向きで、チームにポジティブな影響をすごく与える監督であることも感じました。こういう監督と一緒に仕事をするのは、今まで一度もありませんでしたね」


