ブンデスリーガに復帰したケルンで、19歳のウインガー、サイード・エル・マラがいま輝きを放ち始めている。すでにバイエルン・ミュンヘンやボルシア・ドルトムントが関心を寄せているという。
ボルシア・メンヒェングラットバッハの下部組織で育ったエル・マラは、2024年夏にドリッテ・リーガ(3部)所属のヴィクトリア・ケルンから1. FCケルンへ加入。昨季はレンタルバックでヴィクトリアに残り、今夏から正式にケルンでプレー。開幕からの数試合は途中出場が続いたものの、ブンデスリーガ第6節ホッフェンハイム戦で初先発を果たし、その試合で華麗なドリブル突破から決勝弾となる今季2点目をマークしている。
このわずかな試合数で、エル・マラは早くもサポーターの心をつかんだ。スピードに乗ったドリブルとゴールへの推進力は、若き日の“貴公子ポルディ”こと元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキを彷彿とさせる。現地ではすでに「新たなケルンの貴公子」として人気急上昇中だ。
ブンデスリーガデビュー前からブライトンが移籍金2000万ユーロのオファーを提示していたと報じられているが、今ではバイエルンやドルトムントが熱視線を送っているという。ドイツ『スカイ』によると、バイエルンはすでにエル・マラを今後の移籍市場に向けたショートリストに加えており、その意向をケルンのトーマス・ケスラーSDにも伝えた模様。一方のケルンは、2030年まで契約を残すこの新星に対して、少なくとも移籍金3500万ユーロを要求しているという。
なお、同メディアによれば、現在背番号13を背負うエル・マラは将来的に「10番」を希望しているとのこと。ポドルスキがクラブを去った2012年以降、空き番号となっている“伝説の10”が託される日が来れば、U-21ドイツ代表にも飛び級で招集されたこの逸材は、さらに長くケルンにとどまることになるのだろうか。


