フライブルクに加入した鈴木唯人が、今夏の移籍が濃厚とみられる堂安律との関係などについて語った。ドイツ誌『キッカー』がコメントを紹介している。
現在23歳の鈴木は、過去2シーズンにわたってデンマークのブレンビーで公式戦70試合に出場し、24ゴール16アシストという活躍を披露。すでに昨夏からフライブルクへの移籍を希望していたが、当時はクラブ間の交渉がまとまらなかった。しかし今夏、デンマークメディアの報道によれば、移籍金1000万ユーロ(約17億1000万円)での取引が成立し、鈴木も今月半ばにチームへ合流している。
日本代表として2キャップを持つアタッカーは『キッカー』の取材に対し、「楽しんでいますし、ここにいることを嬉しく思っています。もうすでに、このチームで自分が成長できるというフィーリングがあります」と、新たな環境に手応えを感じている様子。新チームに馴染むうえで、今夏の移籍が取りざたされている堂安の存在が支えになっていることも明かした。
「移籍前に彼とフライブルクについてたくさん話しました。律くんには本当にいろいろ助けてもらっていますが、あまり甘えすぎないようにしたいと思っています。自分ひとりでもやっていけるようになりたいし、他の選手とも積極的にコミュニケーションを取っていきたい。だって、律くんがいつまでここにいるかわかりませんからね(笑)」
一方で鈴木は、清水エスパルスからの期限付き移籍で2022-23シーズン後半を過ごした、フライブルクにも近いフランス・ストラスブールでの経験にも言及。デビュー戦でいきなりゴールを決めたものの、リーグ戦はわずか3試合の出場にとどまった。チームが残留争いに巻き込まれ、監督交代もあったことを要因に挙げつつも、最大の理由は自分自身にあったと振り返っている。
「一番の問題は、当時は英語もフランス語も話せなかったことです。もしチャンスをもらえていれば、あそこでももっと自分を出せたと思っています」
また、自身のプレースタイルについては「僕はストライカーというより、10番タイプに近いと思います。でも8番(インサイドハーフ)でもプレーできますし、サイドから中に入っていく動きも得意です。ただ、ウイングの選手ではありません」と語る鈴木。「まずはチームとリーグに慣れること。それができれば、ゴールやアシストのチャンスも訪れると思います」と前向きな姿勢を見せた。
なお、これまでに鈴木を2試合のテストマッチに起用しているユリアン・シュスター監督は、25日に行われた2試合目のディナモ・ドレスデン戦(3ー3)でのパフォーマンスを称賛。「球際では明らかにアグレッシブになっていたし、何度かボールを奪って、ハーフスペースでの動きも素晴らしかった。プレーのつなぎもうまく、タイミングの取り方も良かった」と、満足げに語っていたという。


