フライブルクの日本代表MF堂安律は、今夏がステップアップするタイミングとして理想的かもしれない。ドイツ誌『キッカー』が指摘している。
現在26歳の堂安は2022年夏にPSVからフライブルクに完全移籍で加入。初シーズンは公式戦45試合で7ゴール7アシスト、翌シーズンは42試合で9ゴール8アシスト、そして今シーズンはここまでの28試合ですでに8ゴール7アシストを記録し、着実にパフォーマンスを向上させ、左サイドのヴィンチェンツォ・グリフォとともにチームの攻撃を支える存在となっている。
『キッカー』のフライブルク番記者はそんな堂安の特徴を分析。「数多くの脅威となる攻撃の起点、デュエルでの粘り強さや妥協しない姿勢、さらに長距離移動を伴う代表戦が多いにもかかわらず、SCフライブルクの試合をわずか1試合しか欠場していないという極めて低い離脱率が、非常に魅力的な総合パッケージを完成させている」と称賛した上で、クラブのクレーメンス・ハルテンバッハSD(スポーツディレクター)のコメントを紹介している。
ハルテンバッハSDは今季の堂安のパフォーマンスについて「彼は今まさに、さらに多くのスカウトのノートに名前が載るよう、ものすごい活躍を見せているところだ」と指摘。一方で、その去就については「リツは我々にとって非常に重要な存在であり、我々は彼がチームに残るようにあらゆる手を尽くしている。残留するにあたって、競技面でも彼個人の面でも良い理由がある」と強調しつつ、「しかし、もし別れのタイミングが完璧だと言えるとしたら、それはおそらく今夏のことだろう。もちろん、オファーが適切であればの話だが」とオファー次第で堂安を手放す可能性を示唆した。
同記者によると、フライブルク側は加入当初にも堂安とは2027年までの契約が切れる2年前の移籍の可能性を話し合ったという。また、関心を示しているのは先日報じられたフランクフルトだけではなく、「プレミアリーグでも堂安への注目が高まっている」とのこと。記事ではさらに「来年に控えるワールドカップを見据え、彼の最終的な決断は想定される出場時間にも左右されるだろう。移籍金はおそらく2000万ユーロを超えるとみられている」とも記されている。
なお、ハルテンバッハSDは取材に対しては、現時点では堂安に対する具体的なオファーはまだ受けていないとも語ったようだ。いずれにしても、来季の欧州コンペティションへの出場権の獲得の可能性を残す現在6位につけるフライブルクだが、まずはシーズン終盤に集中することが重要だと強調したという。

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