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【現地発】EL出場権は確保も堂安律が強調するのはCL出場への”欲”「満足している感じがあるのは良くない」

フライブルクの堂安律が、勝利に終わったホルシュタイン・キール戦を振り返った。

フライブルクは10日、ブンデスリーガ第33節でキールと対戦した。前節のレヴァークーゼン戦で手痛い引き分けを演じたフライブルクは、24分には先制点を許す難しい展開を強いられることになる。ただ、前半終了間際にGKのファンブルを逃さずヨハン・マンザンビが同点弾を奪うと、58分には途中出場のルーカス・へーラーがヘディングシュートを決めて逆転。終盤は相手の猛攻を受けたが、最後まで粘りの守備を続けて勝利を手にした。この勝利により、フライブルクは来季のヨーロッパリーグ以上が確定した。

前節のレヴァークーゼン戦が2-0から追いつかれた試合だったこともあり、この一戦では内容以上に何より結果が求められていた。堂安は立ち上がりから積極的に仕掛け、前半にはわずか右に外れるシュートを放てば、後半はクロスからチャンスメイク。「コンディションの良さは自分の中でも感じていましたし、タッチの感覚も良かった。このチームの現状、自分が何とか打開しないとチャンスは生まれないので、そういう責任感を持ちながら試合に臨んでいた」と振り返るように、プレーだけでなく気持ちの面でもチームを牽引した。

チームとしてはリードした後の戦い方が注目された。前回は選手交代を駆使した中でパワーダウン。そこから2失点を喫した。そのため、今回は「かなりメンタル的にきていたし、ストレスのかかる終盤になった」という。それでも、「ああいうタフな試合になるのはわかっていた。ラスト10分、勝ち越してからは完全に頭をシフトチェンジして、守備に重きを置いていた」と意識を変え、最後まで守備に奔走。最終的に逃げ切りに成功した。

堂安は改めてこの勝利の価値を説明している。

「フライブルクに入ってから1年目も2年目も、こうやってラスト3試合ぐらいで欧州リーグに出られるのかとか、チャンピオンズリーグで戦えるのかという戦いをしていた。そこでかなり落としていた印象が僕の中ではあった。でも、そういう経験を経て、こういう勝ち方ができるようになったのは、3年目、チームにとっての収穫もあるかなと思います」

今回の勝利により、まずはヨーロッパリーグの出場権が確定した。あとはチャンピオンズリーグの出場権を手にできるかどうかとなる。堂安は一つでも上のステージで戦う”欲”が必要になると、最後の戦いに向けた思いを明かした。

「ファンも含め、ヨーロッパリーグで満足しているような感じがあるのはあまり良くないなと。チームとして確実にステップアップしているのはわかりますけど、でもやっぱり欲がないと。ハングリー精神がないと勝てないと思うので、あとはそこが必要になってくると思います」

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