フランクフルトに加入した日本代表MF堂安律は14日、入団会見に臨み、移籍の経緯などを語った。
現在27歳の堂安は、今夏、3シーズン在籍し中心選手の1人として活躍したフライブルクを退団。移籍金2100万ユーロ(約35億9000万円)+ボーナス100万ユーロ(約1億7000万円)という、今夏のドイツ国内で最大規模となる取引が成立し、昨季後半から関心を寄せていたフランクフルトへの移籍が今月7日に正式発表された。
堂安は会見で新天地での最初の数日間について、「同じブンデスリーガでプレーしてきたので、フランクフルトのクラブの素晴らしさは対戦を通じて感じていました。それ以上に、チームメイト、コーチングスタッフ、昨日(ファミリーデーで)触れ合ったサポーターの優しさに触れて、非常に心地よい一週間を過ごしています」と語った。
フランクフルトでの背番号は、昨夏に現役を引退し、現在は同クラブのセカンドチームでアシスタントコーチを務める元日本代表・長谷部誠氏が背負っていた「20」に決定。日本代表コーチも兼任する“先輩”については、「彼はフランクフルトではレジェンド的な存在だと思いますが、日本ではそれ以上の存在だと思います」と敬意を示した。
「特に日本代表で長くキャプテンとしてチームを引っ張っていた印象があります。残念ながら、僕が代表入りした時にはちょうど代表引退を表明していたので、一緒にプレーはできませんでしたが、本当に憧れの…少しキャラクターは僕と違いますけど(笑)…本当に憧れの存在です」
昨季のフライブルクではキャリアハイとなる10ゴール8アシストを記録。複数クラブから関心を寄せられる中でフランクフルトを選んだ理由について、「すぐに話が動いたわけではなく、1年ぐらいかけてコミュニケーションを取らせてもらっていました」と説明した。
「スタートは昨年夏で、代理人を通じてコンタクトを取ってもらいましたが、移籍市場の終盤だったこともあり、フライブルクはすぐに『ノー』と言いました。それについてはお互いをリスペクトし、僕も理解しようとしました」
「ただ、この夏は次のステップに行きたいと伝えていた中で、この1年間常にフランクフルトから声をかけてもらっていました。監督のディノ(トップメラー)とも話し、よりピッチ内での自分を想像でき、自分のプレーを出せると感じました。彼らの熱量は、これまでのキャリアで感じたことのないぐらいのもので、一番の決め手はそこです」
PSV時代に共にプレーした元ドイツ代表MFマリオ・ゲッツェからも誘いがあった。
「マリオとは特に細かい話をしたわけではなく、対戦するたびに『I am waiting for you』(君を待っている)と言ってくれていました。『何してるんだ?まだ決まっていないのか?』といった2~3文のメールを送り合う程度ですが、彼が望んでくれているのはすごく感じました。アイントホーフェンの時から彼とサッカーするフィーリングはすごく良かったので、再び一緒にプレーするのが待ち切れませんし、大きな決め手の一つになったのは間違いないです」
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