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ブンデスリーガ1部初挑戦の侍たち。堂安律と遠藤航、遠藤渓太の現在地、求められるものとは?

■チームの屋台骨である遠藤航

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ドイツ王者に5回輝いた実績を誇るシュトゥットガルトが、2シーズンぶりにトップリーグを戦う。ただし、下馬評は高くない。ブンデスリーガでの確かな実績を持つのは、新キャプテンのゴンサロ・カストロや背番号10のダニエル・ディダヴィら数える程度。主力に未知数の若手が多く、地元メディアも昇格1年目から旋風を起こすとは予想していない。

目標は当然ながら残留になる。その実現への鍵を握る一人が遠藤航だ。不動のアンカーとして攻守に貢献する日本代表MFが壁にぶち当たるようだと、昇格を勝ち取ったチームのベースが揺らぎかねない。それほど遠藤の存在感は大きく、ペッレグリーノ・マタラッツォ監督から昨シーズン終盤に「チームにとって最重要人物の一人」と絶賛されたほどだ。

自陣の危険なスペースを埋めれば、果敢なボール奪取やインターセプトで相手の攻撃をストップ。スヴェン・ミスリンタートSDから「ボディガードのような存在」と称えられる遠藤は、致命的なミスを一度や二度犯したとしても揺らがないはずの地位を築き上げている。シーズン途中に信頼を掴んだ昨季とは異なり、開幕戦からピッチに立ち続けるだろう。

主将のカストロ、得点源のニコラス・ゴンサレス、守護神グレゴル・コーベルらとともに不可欠な戦力に数えられる遠藤のパフォーマンスが、残留の成否を左右するのは間違いないだろう。トーマス・ヒツルスペルガー会長兼CEOは『SWRシュポルト』で「我々はもはやビッグクラブではない」と謙虚だが、ファンはふたたび欧州の舞台への返り咲きを願っている。そうしたファンの夢を膨らませる勝利への貢献、遠藤自身の飛躍に期待したい。

■“別格”の堂安律は希望となるか

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2008-09シーズン以来12年ぶりのブンデスリーガに挑むビーレフェルトの前評判は、降格候補の最右翼。それもそのはず。トップリーグでの経験や年間予算だけでなく、タレントの絶対的なクオリティが不足しているからだ。『transfermarkt』による所属選手の平均推定市場価格は117万ユーロ。16位シュトゥットガルトの半分にも満たないリーグワーストだ。

プロの指導者やスカウトも活用している同サイトが、最も高い評価をつけているビーレフェルトの選手が堂安律だ。PSVから1シーズンのレンタルで加入した日本代表アタッカーの推定市場価格は630万ユーロ。スウォンジーから加入したオランダ人CBマイク・ファン・デル・ホールンが280万ユーロなので、一人だけ“別格”と言える存在になっている。

とはいえドイツにおける堂安の知名度は高くない。あえて比較対象を挙げるなら、昨シーズン開幕前の鎌田大地(フランクフルト)に近いか。もちろん、チーム内での期待値は高く、ウーヴェ・ノイハウス監督は「とてもスピードがあり、トリッキーなウインガー」と評し、レギュラーに据える意向だ。実際、今季初戦のDFBポカール1回戦で先発起用した。

堂安に期待したいのは、一昨季に昇格クラブのデュッセルドルフを残留に導いたドディ・ルケバキオ(現ヘルタ・ベルリン)のような活躍だ。同じ左利きのウインガーであるルケバキオは、ブンデスリーガ参戦1年目に見事2桁得点を挙げた。このベルギー人アタッカー同様、独力で崩しからフィニッシュまで担える堂安が活躍する可能性は小さくない。

■結果が求められる遠藤渓太

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ベルギーリーグとドイツ2部の経験を持つ遠藤、ドイツの隣国オランダで3シーズン戦った堂安とは違い、ヨーロッパ初上陸となる遠藤渓太。文化も言語も異なる異国で、まずは環境に慣れる必要があるだろう。もっとも、ウルス・フィッシャー監督からの期待は現時点でも高そうで、8月下旬に負傷離脱する前のテストマッチでは頻繁に先発起用されていた。

ウニオン・ベルリン攻撃陣の充実度はブンデスリーガ18クラブの中でもかなり低い方。昨季はセットプレーからの得点が多く、流れの中で違いを作れるドリブラーの遠藤がレギュラーの座を掴むチャンスは大いにありそうだ。フィッシャー監督は3~4枚のアタッカーを先発で使うケースが多く、そのうちの1人に選ばれるためのアピールが求められる。

3~4枠のうち、1枠はほぼ確定している。補強の目玉であるマックス・クルーゼだ。ウニオンのクラブ史上でも最高クラスのクオリティを持つレフティが、一昨シーズンまで所属していたブレーメン時代の輝きを放つようなら、この元ドイツ代表を軸とした攻撃陣が組まれるはず。遠藤にとってはクルーゼとの連係構築が、スタメン定着の近道になるかもしれない。

CFセバスティアン・アンデションの退団(→ケルン)により、昨季の基本だった1トップからDFBポカール1回戦で採用した2トップに変わる可能性もある。その場合はクルーゼがトップ下を務めるのが濃厚で、遠藤はウイングではなくFWとして勝負することになるか。いずれにせよ、早いタイミングで目に見える結果を残せるかどうかがポイントだろう。

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