Mio-Backhaus(C)GettyImages

注目される代表の選択。長田澪は決断を焦らず「自分の中でもう少し時間をかけて答えを出したい」

ブンデスリーガは17日、ブレーメンの長田澪とのオンライン・ラウンドテーブルを開催した。

今季、ブレーメンの守護神としてブンデスリーガの舞台で12試合に出場している長田は、ドイツ人の父と日本人の母を持つ日独ハーフだ。13歳の時にドイツへ移住し、育成組織から育ったブレーメンでプロサッカー選手としてデビュー。現在はU-21ドイツ代表の一員としてプレーしている。

そんな長田だが、やはり気になるのは将来的にドイツ代表を選ぶのか、日本代表を選ぶのかということ。今季の台頭もあり、その選択が大きな注目を集める中、今回のラウンドテーブルで現在の自身の心境を明かした。

「今は正直、クラブを第一に考えています。やはりクラブで結果を出すことが代表に入る前提だと思っているので。今は毎試合、100%でプレーして、試合後は一日二日使い物にならないぐらいの感じです。そこに(日本への)長距離移動などを加えたら、クラブで結果を出せなくなるかもしれない。そういう状況を考えた時に、今は昔から一緒にプレーしている仲間がいるU-21のドイツでプレーしています。もちろんワールドカップも近いですし、ワールドカップが目標という選手もたくさんいると思うんですけど、自分の中で『ワールドカップがあるから今、決めないと』というふうに決めてしまったら、やはり後から後悔するんじゃないかという思いが強いんです。(現段階では)やはり決まっていなくて、むしろ決まってたら多分、移動とか関係なしにどっちかの代表を選んでると思います。ワールドカップもありますけど、そういうのは関係なしに自分の中で答えをもう少し時間をかけて出したいなと思っています」

また、長田はこのような選択を「すごく素敵な悩み」と表現。その言葉の意味とともに正直な思いを口にした。

「よくよく考えると、自分としては確かに少し苦しい思いがあります。だけど、その両方を選べて、両方からも声をかけてもらえるということは、本当に素敵な悩みだなというふうに考えるようにしてます。もちろん、正直なところ、ちょっとプレッシャーにもなってますけどね(笑)」

今の日本代表でプレーしている鈴木彩艶については「ものすごく能力が高いと思います。プレシーズンに試合しましたけど、身体能力がすごいし、判断というか、フレッシュな感じもすごい。ワールドクラスのGKだと思います」と語った長田。そんな鈴木と日本代表でポジションを争うようになるのか、それともドイツ代表として日本の前に立ちはだかるようになるのか。その決断がいつ下されるかはわからないが、本人の思いが一つの答えに辿り着く瞬間を期待しながら待ちたいところである。

広告

ENJOYED THIS STORY?

Add GOAL.com as a preferred source on Google to see more of our reporting

0