バイエルン・ミュンヘンのヴァンサン・コンパニ監督が、韓国代表DFキム・ミンジェへの批判に対して不満をあらわにした。
ビッグゲームでの決定的なミスが多すぎると、メディアや周囲からの批判の声が止まらないキム・ミンジェ。2-2で引き分けたミッドウィークのチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝インテルとの第2戦でも、2失点のいずれも空中戦で競り負けた場面が取り沙汰され、バイエルンの敗退を招いた“戦犯”とまで酷評された。
こうした中、ブンデスリーガ第30節ハイデンハイム戦に向けた会見で、現地記者がコンパニ監督にキム・ミンジェの現状についてコメントを求めた。「ミラノでの試合後、批判の的となったのは2つのミスを犯したキムだが、その後の様子はどうか。また、アキレス腱の問題をシーズンを通して抱えているようだが、実際はどうなのか」との質問に、コンパニ監督は「英語でいいかい? そのほうがしっかり伝えられると思うから」と前置きし、次のように語った。
「これまでの会見でも何度も言ってきたことだけど、君たちももう私の答えをわかっているはずだ。私は、チームの誰か1人を責めるようなことは絶対にしない。今回も例外ではない。我々は常に一丸となって戦っているし、誰かが悪いプレーをしたときには、グループの前で、あるいはその選手と個別に話し合って、正面から向き合っている。でも、そういう環境をつくるためには、外に対しては選手を守る必要がある。チームの内部では、もっと厳しく接することもある。だけど、チームを前に進めていくには、それが必要なんだ」
「私は外から持ち込まれる“ドラマ”に加担することはない。今シーズンの会見を振り返ればわかるように、ほとんどの選手について、いい時も悪い時も話してきた。誰だって批判されることもあれば、逆に持ち上げられすぎることもある。でも私は、そういった騒ぎには乗らない。もし実力がなければ、そもそもバイエルンにいるはずがない。実力のある選手だからこそ、我々は信頼を示し、サポートすべきなんだ」
「選手がうまくいっていないときこそ、支えるのが私の役目。メディアの仕事ではないし、君たちにそういう期待もしていない。少なくとも、このスポーツでは我々自身が自分たちの選手を責めるようなことをしてはならないと思っている。彼らを支えなければいけない。シーズンが終われば、選手一人ひとりと本音で向き合う。でも今は、自分たちのパフォーマンスに集中して、結果を出して、成功をつかみにいくとき。ここまで来たんだから、最後までやり切るつもりだ」
「アキレス腱の問題に関しても、他のケガと大差はない。連戦や移動が続けば、体に影響が出るのは当然のこと。キムだけではなく、同じような状況の選手はたくさんいる。彼はそれにしっかり向き合っているし、それもプロスポーツの一部だ。残念ながら、日程を自分たちでコントロールできるわけではないから、選手によっては理想的とは言えない状況になる。でも彼はプロだし、ちゃんとそれを理解し、うまく対処している」

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