Hiroki-Ito(C)Getty Images

戦線復帰の伊藤洋輝はキム・ミンジェにとって“最も危険な存在” …現地紙が今後のバイエルン守備陣のスタメン争いに注目

バイエルン・ミュンヘンDF伊藤洋輝は順調に回復に向かっているようだ。ドイツ紙『ビルト』は日本代表の戦線復帰により誰がスタメン落ちの危機が危ぶまれることになるのかを分析している。

今夏にシュトゥットガルトからバイエルンへ完全移籍した伊藤は、7月末のプレシーズンマッチで中足骨を骨折。2~3カ月の離脱を強いられることが予想され、9月末にランニングメニューを再開すると、ここ数日間はボールを使ったトレーニングも再開し、ロングスプリントもこなしたと伝えられた。そんな中、『ビルト』は練習での様子を受け「今月末までにレコルドマイスター(バイエルン)での公式戦デビューを果たすことは十分に考えられる」と予想している。

一方で、同紙は「このスターたちは伊藤を恐れなければならない」と題した記事で伊藤の復帰がほかのメンバーたちの出場機会にどのような影響を及ぼすのかを分析。その中で、今季これまでフランス代表DFダヨ・ウパメカーノとともにCBペアを組んでいる韓国代表DFキム・ミンジェにとって、「伊藤は最も危険な存在となる。なぜなら左利きの新戦力はキムのポジションである左CBこそ一番向いているからだ。それに伊藤はフットボールがより上手く、キムよりかミスが少ないとも見られる」と指摘した。

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また、同紙はヴァンサン・コンパニ監督の下ですでに出場機会が激減しているエリック・ダイアーにとって、「プレー時間を得ることはさらに難しくなるだろう」と予想。ウパメカーノについてはポジションを失う可能性はキムより断然低いとし、伊藤はDFの左側でプレーする方が得意であることに加え、「コンパニ監督はウパメカーノのスピードとその堅実なビルドアップ能力を高く評価しているからだ」と説明。「しかし、“ウパ”にとっても昨季のようにまたミスが増えるようであれば、健康な伊藤は脅威になり得るだろう」と付け足している。

『ビルト』はさらにアルフォンソ・デイヴィスやラファエル・ゲレイロへの影響についても言及。前者については「昨季に比べてパフォーマンスが改善したため、おそらく今後もコンスタントに左で守ることになるだろう」と伝えつつ、「伊藤はCBだけでなく左SBもこなせるため、デイヴィスはこの日本人選手からパフォーマンスを維持しなければならないというプレッシャーを感じることになる」とカナダ代表のスピードスターも安心していられないと見るようだ。

そして、ポリバレント性の高いポルトガル代表DFゲレイロについて同紙は「複数のポジションにおいて出場のチャンスがある」と指摘しながらも、「最も気に入りのポジションである左SBにおいて、伊藤が新たなライバルとなるかもしれない」とコメント。合計5人のチームメイトが今後、伊藤の存在を意識しなければならないとの見解が述べられた。

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