Lyon Bayern Munich Champions League 19082020Getty

【CL決勝】“えぐい”バイエルン撃破のカギは?打ち合いこそがPSG悲願達成の唯一の道

えぐい――。

この言葉を国語辞書で引くと、「俗に、むごたらしいさま。また、どぎついさま」と記されている。むごたらしいは「なんともむごい限りだ」、むごいは「思いやりがない。残酷。無慈悲」という意味なのは説明するまでもないかもしれない。

まさに「えぐい」のひと言で表現できるのが、現在のバイエルン・ミュンヘンだ。

Thomas Müller Bayern Lyon GnabryGetty

2019-20シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)で初戦から破竹の10連勝を飾り、7シーズンぶりの決勝進出を果たしたチームは今、フットボール史でも稀に見る快進撃を謳歌している。公式戦20連勝中で、直近28試合は27勝1分けと文字通りの無双状態だ。

猛威を振るっているのは攻撃だ。今季の公式戦で55ゴールのロベルト・レヴァンドフスキ、CL得点ランキング3位のセルジュ・ニャブリ、ブンデスリーガの年間アシスト記録を塗り替えたトーマス・ミュラーらが抜群のコンビネーションでゴールへの道をこじ開ける。

獰猛きわまりないバイエルン攻撃陣の“餌食”になったヨーロッパの強豪は少なくない。トッテナムはグループステージで2戦合計3-10、チェルシーはラウンド16で2戦合計1-7、バルセロナは一発勝負の準々決勝で2-8と歴史的な大敗を喫した。

この3クラブにこれほど巨大な差を見せつけられるチームは、プレミアリーグにもラ・リーガにも存在しないだろう。バイエルンの辞書に「手心を加える」などはなく、どれだけ点差が開いても攻勢の手を緩めずに、守ってはフルパワーでプレスに奔走。コテンパンにされているチームのファンが「慈悲がなさすぎる」と嘆きたくなるほど容赦がない。

バイエルンがドイツ国外でこれほどの強さを見せつけるのは、クラブ史上初の3冠を成し遂げた12-13シーズン以来だ。名将ユップ・ハインケスが作り上げた伝説のチームは歴代最強との呼び声も高いが、ハンジ・フリック監督率いる現チームも当時に匹敵する。CL決勝でパリ・サンジェルマン(PSG)を破り、2度目のトレブルを成し遂げてもおかしくない。

■右サイドがアキレス腱か

Kimmich Barcelona Bayern 2020Getty

今でこそ圧倒的な強さを誇るバイエルンだが、フリック体制が発足した昨年11月からすんなりと軌道に乗ったわけではない。ブンデスリーガ13節レヴァークーゼン戦と、14節ボルシア・メンヘングラッドバッハ戦で連敗を喫しているのだ。どちらも1-2の惜敗だった。

とはいえ、その2試合から現バイエルンの攻略法を探るのはナンセンス。あまりにも状態が異なるからだ。なにしろ当時はフライブルクやヴォルフスブルクから勝利を挙げるので精一杯。実際、その15、16節の白星はヨシュア・ザークジーというユース上がりの新星が途中出場後にいずれもファーストタッチで決勝点を決める“僥倖”とも言えるものだった。

バイエルンが劇的に変化したのはウインターブレイクのキャンプを経て、だ。

選手と対話を重ねたフリックが一枚岩の集団を築き上げ、だれもが攻守の両局面で全力を注ぐチームを作り上げたのだ。この点は守備嫌いだったフランク・リベリやアリエン・ロッベンが身を粉にしてボールを追い回した12-13シーズンのチームに通ずる美徳だ。

現チームの不安要素を炙り出すなら、やはり直近の試合がもっとも参考になるはずだ。バルサに8-2の大勝を収めた準々決勝、リヨンに3-0と完勝した準決勝で、バイエルンに課題が出なかったわけではない。むしろ守備の不安がはっきりと浮かび上がった。

まず、チェルシー戦の1失点とバルサ戦の2失点は右サイドを崩されて喫したもの。故障明けだったバンジャマン・パヴァールの代わりに、ヨシュア・キミッヒが右SBに配されて生じた不安を突かれた。ドイツでの経験が豊富な旧知の指導者は「キミッヒは単純に(このレベルを戦うSBとしては)足が遅すぎるんです」と右SBキミッヒの問題点を指摘する。

キミッヒが中盤センター、パヴァールが右SBで先発する予想も出ているが、バイエルンがこれまで同様の布陣で決勝に臨んだ場合は、右サイドの守備が泣き所になる可能性は小さくない。そもそもパヴァールがスタメンに名を連ねたとしても、PSGの“最強デュオ”ネイマール&キリアン・ムバッペが頻繁に流れてくるサイドを完封できるか未知数だ。

■狙うべきポイント

Lyon Bayern Munich Champions League 19082020Getty

リヨン戦では高めに設定しているディフェンスラインの裏やCBとSBの間に生じたスペースを何度となく狙われた。それでも無失点で切り抜けられたのは、相手のクオリティー不足あるいはミス、そして守護神マヌエル・ノイアーの好守に助けられたからだ。

ワールドクラス揃いのPSGが相手だったら、1、2失点では済まなかったかもしれない。

ピンチを招いた原因の1つはパスの出どころを潰せなかったこと。この日のバイエルンは出足が鈍く、中盤における球際の攻防でリヨンに後れを取る場面が目立った。もし疲労に起因する問題なら、決勝までのブランクが1日長いPSGとの一戦でも同じ轍を踏みかねない。

Marquinhos scores vs RB Leipzig, PSGGetty

悲願の初優勝を狙うPSGとしては、セットプレーからの得点も虎視眈々と狙っているはずだ。アンヘル・ディ・マリアのFKにドンピシャで合わせたマルキーニョスが準決勝ライプツィヒ戦で先制点を挙げたように、フランス王者のリスタートはかなり質が高い。

対するバイエルンはセットプレーの守備が決して盤石ではない。バルサ戦ではショートコーナーからリオネル・メッシに際どいクロスを撃ち込まれ、肝を冷やす場面が何度かあった。マリオ・マンジュキッチ、ダンテ、ジェローム・ボアテング、ハビ・マルティネスと4人の“エアバトラー”を擁した3冠達成時ほど、セットプレー時の威圧感があるわけでもない。

PSGが突くべきはチェルシーとバルサが攻略したバイエルン(キミッヒ)の右サイドであり、そのためにはリヨンのように強度の高いプレーで中盤での競り合いで優位に立ちたいところ。今のバイエルン攻撃陣をシャットアウトするのは至難の業だが、自分たちがゴールを揺らすチャンスもかなり大きいはずだ。

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