マルセイユのジェンナーロ・ガットゥーゾ監督が、かつて対戦したバルセロナへの憧れを今一度語っている。
現役時代は中盤の汗かき役で、“闘犬”の愛称で知られたガットゥーゾ監督だが、指導者としてはポゼッションフットボールを理想的なスタイルとしている。きっかけは、バルセロナとの対戦だった。
フランス『レキップ』とのインタビューに応じたガットゥーゾ監督は、2005-06シーズンのチャンピオンズリーグで、フランク・ライカールト氏率いるバルセロナと対戦した際に受けた衝撃を振り返っている。
「自分が27〜28歳だったとき、チャビ、イニエスタ、ロナウジーニョ、メッシのいるバルサと対戦した。そこで自分の中で何か変化が生じたんだ。私たちは95分間走り続けた。彼らとの試合はまるでマラソンで、自分がボールに触れたのはたった3〜4回だった。一体何が起こっているのか、私たちには理解することができなかったんだよ。私はそこから(バルセロナの戦術に)興味を持ち始めて、学ぶことを始めたんだ……」
ガットゥーゾ監督はバルセロナに歴代最高レベルの黄金期をもたらしたジョゼップ・グアルディオラ監督を慕い、教えを乞うために当時バイエルン・ミュンヘンを率いていた彼のもとを訪ねたそうだ。しかも何も伝手を使うことなく、練習場の前でグアルディオラ監督のことを待ち続けたという。
「ほぼ3日間、バイエルンの練習場の前でグアルディオラの車がやって来るのを待ち続けた。(グアルディオラ監督と面会できるよう)誰かに取り計らってもらおうとは思わなかったんだ。そういった恩恵を受けるのは好きじゃない」
「(グアルディオラ監督は)私に気づいてくれたが、それはもう2日以上経った後だった。寒さで死にそうだったよ!」


