バルセロナのチャビ・エルナンデス監督が、今夏での選手補強の必要性を説いている。
今季途中に指揮官として古巣バルセロナ復帰を果たし、チャンピオンズリーグ出場権を確保したチャビ監督だが、タイトルを獲得できなかったことで大きな満足感を得ているわけではないようだ。10日のラ・リーガ第36節セルタ戦を前に会見に出席した同指揮官は、来季タイトルを獲得するためにも補強が必要であることを強調した。
「勝とうが負けようが、毎シーズン補強することは大切だ。負けたときには、なおさらね。今季はポジティブなシーズンにはならない。なぜならば、私たちはタイトルを争うことがなかったからだ。クラブの財政状況によって、誰かがやって来るためには誰かが去らなくてはいけない。状況的にはかなり厳しいが、しかし私たちが競争的なチームであることを望むのならば、補強が必要となる。それは明白なことだよ」
チャビ監督はその一方で、自身のバルセロナ復帰からチームが確実に改善されたとして、胸を張っている。
「私が勝利したということではない。バルサが浮かび上がり、バルセロニスモ(バルセロナ主義)が勝利したということだよ。自分がどこにいるかは理解しているし批判も受け入れる。だが私たちは随分良くなった。別にクーマンを批判しているわけではなく、バルサがそういう状態だったというだけだ。そこからチームが改善されたのは明白で、それは『かなり』とさえ言える」
チャビ監督は選手補強に関連して、FWウスマン・デンベレとの契約延長についても言及した。
「金銭面でのアジャストが必要だ。彼は私たちの助けとなっているが、フィニッシュのところで運が足りていない。それでも危険な場面をつくってくれる。私は彼に満足している。が、現在は交渉が行われており、すべてがはまるのは簡単ではない。残留を願っているよ」
その一方でMFセルヒオ・ブスケツの代役獲得については、「選択肢はある」と語っている。
「このチーム内に彼そっくりの特徴を持った選手はいない。ブスケツだって皆がそうだったように永遠の存在ではなく、クラブのプランが重要になってくる。選択肢はあるよ。各ポジションに2人ずつ選手が必要だ」
バルセロナが過去に獲得を狙い、チャビ監督が面会したとの報道もあったボルシア・ドルトムントFWアーリング・ハーランドは、マンチェスター・シティ移籍が決定したと伝えられる。チャビ監督はハーランドのシティ移籍が事実ならば、金銭面が決定打であったとの見解を示した。
「唯一私たちのプロジェクトだけが存在している、とは言わない。他クラブへの敬意は欠きたくないんだ。シティはしっかりと競争して、タイトルを獲得しているクラブだ。君たちが言っているようなことが起こっているとしたら、それは金銭の問題だ。私は何度もミュンヘンに足を運んだんだよ」




