27日のラ・リーガ第3節、バルセロナは敵地ラ・セラミカでのビジャレアル戦に4-3で勝利した。
レアル・マドリーが開幕3連勝を飾り、試合開始時点での勝ち点差は暫定で5……。シーズンは始まったばかりとはいえ、王者バルセロナが安易に勝ち点を取りこぼすことは許されない。ペドリを負傷で欠くことになったチャビ監督は、GKテア・シュテーゲン、DFセルジ・ロベルト、クンデ、クリステンセン、マルコス・アロンソ(昨日に選手登録が完了)、MFギュンドアン、オリオル・ロメウ・フレンキー・デ・ヨング、FWジャマル、レヴァンドフスキ、ガビを先発させ、4-3-3のシステムを使用している。
バルセロナはキックオフから12分後にスコアを動かした。左CKからの流れで、逆サイドでボールを拾ったジャマルが左足でボールを折り返すと、ファーのガビがネットを揺らした。上背がないながらも、アグレッシブさと敏捷性で空中戦でも強さを発揮する19歳MFは、迫力あるヘディングシュートでもってGKヨルゲンセンを破っている。
バルセロナは先制から3分後にはリードを広げる。ペナルティーアーク付近でパスを受けたレヴァンドフスキがぺドラサにボールをカットされると、そのこぼれ球をフレンキー・デ・ヨングが右足で叩き、枠内に収めている。
順調な試合運びを見せるバルセロナだったが、ここから自慢の守備が崩壊。ビジャレアルが、怒涛の反撃を見せた。
セティエン監督率いるチームはまず26分、バエナのCKからフォイスのヘディングシュートを突き刺して1点を返す。さらに40分には、ジェラール・モレノの絶妙なスルーパスからペドラサがペナルティーエリア内左に侵入。折り返されたボールをスルロットが右足で押し込み同点で前半を終えると、後半開始から5分後についにスコアをひっくり返した。この日、何度も左サイドを切り裂いたぺドラサがまたも相対するセルジ・ロベルトをかわしてペナルティーエリアまでボールを持ち込むと、その左横を並走していたバエナがパスを受け、右足のシュート(彼のキックは常に高精度だ)を対角線上に突き刺している。
逆転を許したバルセロナ。ハーフタイムにクリステンセンをエリック・ガルシアに代えていたチャビ監督は、63分にオリオル・ロメウとの交代でフェランを投入。すると68分、そのフェランが反撃を狼煙を上げた。背番号7は混戦となったペナルティーエリア内でボールを拾い、左足で枠内に収めてスコアを3-3とする。そして71分、昨季候後半戦から不調に陥るエース、レヴァンドフスキの今季初ゴールでバルセロナが再逆転。右サイドから内に切れ込んだジャマルの強烈なシュートが右ポストに直撃し、こぼれ球を背番号9が押し込んでいる。
チャビ監督は逆転後、この日何度も存在感を放ったジャマルを下げてアンス・ファティ、またギュンドアンを下げてフェルミン(トップチームデビュー)を投入。意地の攻撃を仕掛けるビジャレアルを相手に速攻から追加点を狙うが、アンス・ファティやレヴァンドフスキは決定機を決め切れない。それでも手にしたリードを今度こそ守り切り、ラ・リーガ2連勝を飾った。レアル・マドリーとの勝ち点差は1となっている。
なおガビの先制弾をアシストし、レヴァンドフスキの再逆転弾のきっかけを生んだほか、その鋭いドリブルと創造的プレーを随所に見せたジャマルは、ファンが投票するラ・リーガのMVPに選ばれた。7月に16歳となったばかりの若手FWは、まずその年齢で、次にそのプレーで衝撃を与え続けている。
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