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バルセロナ、エスパニョールとのダービー制して2年ぶり28回目のラ・リーガ優勝‼︎ヤマルの天才的ゴラッソが勝利を導く

15日のラ・リーガ第36節、バルセロナはアウェーでのエスパニョール戦を2-0で制して、2シーズンぶり28回目のラ・リーガ優勝を決めた。

前日、2位レアル・マドリーが95分のハコボ弾でマジョルカに逆転勝利し、今節で優勝を果たすためには勝利が必要となった首位バルセロナ。勝利を目指す舞台は2シーズン前に優勝を果たした場所と同じ……地元の宿敵エスパニョールの本拠地RCDEスタジアムである。

クンデを負傷、フェランを虫垂炎、イニゴ・マルティネスを出場停止で欠くフリック監督は、さらにバルデ、クバルシをベンチに置いてDFライン4枚にレギュラーが1人もいないスタメンを構成している。先発メンバーはGKシュチェスニー、DFエリック・ガルシア、アラウホ、クリステンセン、ジェラール、MF後列ぺドリ、フレンキー・デ・ヨング、前列ヤマル、ダニ・オルモ、ハフィーニャ、FWレヴァンドフスキ。

前半はバルセロナよりエスパニョールの方がゴールに近づいた。バルセロナはいつも通りボールを保持したものの、エスパニョールのしっかりと中央を固め、徹底マークでヤマルの自由も許さない守備を前に決定機を生み出せず。反対にエスパニョールは、素早いカウンターからバルセロナのレギュラー不在のハイラインを攻略し、16分に前半最大の決定機を迎える。プアードがバルセロナ陣地を独走してシュチェスニーと1対1となったが、しかしながらシュートはポーランド人GKの横っ飛びに阻まれている。

苦戦しながら、0-0のまま試合を折り返したバルセロナ。だが迎えた後半、17歳ながら“世界最高の選手”であるかが議論されようになったあの選手が、スコアを動かした。そう、ヤマルである。右サイドでボールを持った背番号19は、ペナルティーエリア手前右に切り込んでいくと、走りながらほぼノーモーションで左足を振り抜く。擦り上げられて緩やかな曲線を描いたボールは、横っ飛びしたGKジョアン・ガルシアを避けるようにして、枠内左のサイドネットを揺らしている。

ヤマルならではの天才的なゴラッソによって、先制したバルセロナ。ハーフタイムにジェラールをバルデ、51分に負傷したアラウホをクバルシに代えていたフリック監督は、さらに64分にレヴァンドフスキをフェルミン、77分にクリステンセン&ダニ・オルモをエクトール&ガビに代えた。その後にはぺドリを中心とした、まるで永遠のようなボールポゼッションによって時間を使いながら、追加点を狙っていった。

79分にはエスパニョールのセンターバック、カブレラが後方から迫ってきたヤマルに対し、左手で打撃を加えて一発レッドで退場に。数的優位に立ったバルセロナは、終盤にエスパニョールの意地の攻撃を受けたものの、危うい場面はつくらせず。そして96分、ペナルティーアークのフェルミンが強烈なグラウンダーのシュートを突き刺して勝負を決めた。バルセロナは2年前と同じく、再びアウェーでのバルセロナダービーでラ・リーガ優勝を決めている。

バルセロナは、コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)でも決勝でレアル・マドリーを打ち破って優勝しており、今季メジャータイトル二冠を達成(そのほかスペイン・スーパーカップでもマドリーを決勝で破って優勝)。チャンピオンズリーグでも準決勝まで進出しており、確固たる強さを見せた2024-25シーズンとなった。

今季のバルセロナはチャビ前監督に代わってフリック監督がチームの手綱を握り、勇敢や大胆と称される超攻撃的なフットボールによって躍進。あまりにも高く設定されたDFラインはリスクも伴うが、第36節までで97得点を決めるなど、そのリスクを補って余りある圧倒的な攻撃力で人々を魅了している。またレアル・マドリーとのクラシコは4試合全勝と、昨季ラ・リーガ&チャンピオンズリーグ優勝を達成した永遠のライバルをまったく寄せ付けなかったのは、大きな衝撃だった。

チーム内にはヤマルや同じく17歳のクバルシ、さらには22歳ながらも“世界最高のMF”と評されるぺドリなど、多くの若手選手たちがひしめく(平均年齢は25歳とラ・リーガで最も若い)。有望な若手選手たちが経験を積み、フリック監督の戦術がさらに煮詰まることで、新たな黄金期を迎えることも予感させる。いや、黄金期はすでに始まっているのかもしれない。

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